毎週日曜日午後7字30分からEテレ(NHK教育)にて放送されている福祉番組「ハートネットTV」。
11月2日放送「マンガのなかの ろう・難聴」にて『聲の形』が特集された。(再放送は11月8日(金)午前11:45~正午)
『聲の形』は大今良時により週刊少年マガジンにて連載中の作品。テーマは「人と人がわかりあうことのむずかしさ」だ。
物語は、小学生(現在は高校3年生)の主人公・石田将也のクラスに聴覚障害を持つ小学生の少女・西宮硝子が転校してきたことから始まる。筆談ノートでクラスにとけこもうとする硝子に最初は優しく接する子供たちだったが、やがて彼女をうとましく感じるようになっていく。それがいじめへと発展し、大人が目を光らせたとき、すべての罪は好奇心から率先して硝子をからかっていた将也にかぶせられ、今度は将也がクラスから孤立することになる…というもので、優れた人物描写や巧みな演出から新人賞に入選したものの内容のきわどさから長らくお蔵入りになっていた。
番組では作品を生み出す仕事場の紹介と、作者・大今良時および担当編集者へのインタビュー、そして読者からの感想などが紹介されている。
番組WEBサイトの掲示板には現在も、作品についてのコメントが賛否両論ともに多数寄せられている。作品に対して肯定的なもの、否定的なもの、どちらのスタンスの感想も作品や登場人物たちに対して真摯に向き合っているのが伝わってきて興味深い。
次週の放送は第2回として主に聴覚障害者の視点から見た作品の感想を紹介する予定だ。放送は11月10日(日)の19:30から。