同人ゲームから始まり、今やその名は誰でも知っていると言っても過言ではないホラーゲーム「ひぐらしのなく頃に」。記事は解決編の『ひぐらしのなく頃に解』に入りました。過去記事についてはこちらを参照。
【参考記事】
・今さら聞けない『ひぐらしのなく頃に』入門講座
・コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その一『鬼隠し編』
・コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その二『綿流し編』
・コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その三『祟殺し編』
・コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その四『暇潰し編』
・コミック版『ひぐらしのなく頃に・解』を紐解く・その一『目明し編』
・コミック版『ひぐらしのなく頃に・解』を紐解く・その二『罪滅し編』
・コミック版『ひぐらしのなく頃に・解』を紐解く・その三『皆殺し編』
【あらすじ】
昭和58年に至る、鷹野三四の経緯をたどる本巻。時は遥かに遡り、田無美代子の不幸を描いていく。何故美代子は鷹野三四として生きることになったのか、そして何故雛見沢症候群にそこまでこだわるのか……?全ての謎はここで解ける!
【みどころ】
まずは鷹野三四(たかの・みよ)になる前の、田無美代子(たなし・みよこ)の壮絶な不幸さに圧倒される。両親を鉄道事故で亡くし、施設に収容されることになった美代子だが、そこは地獄のような場所だった。そして美代子は施設からの脱走を試みる。失敗すれば死ぬかも知れない覚悟で……。
そして神様に戦いを挑んだ美代子は、見事に運命に打ち勝った。父親の遺言通り、高野一二三(たかの・ひふみ)先生に引き取られ、高野先生を「おじいちゃん」と呼び幸せに暮らせるはずだった。しかし高野先生が「雛見沢症候群」の研究をしていることを知る美代子。それを無下にされ、再び神様に戦いを挑む。おじいちゃんの研究を世間に認めさせるのが、美代子の唯一無二の生きがいとなっていく。
そうやって美代子はやがて名前を「鷹野三四」に改名する。果てしない努力の結果、立派な大学を卒業し、政界にまでコネクションを持つようになった。しかしまたしても鷹野に厄災が振りかかる。パトロンだった小泉の死。それまで彼のおかげで政界人は協力してくれていたのだった。次第にそっぽを向かれていく鷹野。執念というより、怨念に近い感情が渦を巻くのが、鈴羅木かりん先生の美麗で迫力あのあるタッチで描かれている。
やがてやってくる昭和58年6月。古手梨花(ふるで・りか)はこれまでのカケラを思い出し、皆に協力を呼びかける。多分、羽入が時間を巻き戻せるのはこれで最後だろう。必ず成功させなければならない。大人たちも巻き込んで、梨花たちは鷹野に挑む!
後半の「対鷹野戦」は見ていて痛快で、するすると読み進める事ができるだろう。すべての謎はこの最後のカケラで解決される。未だ誰にも解決できなかった難問が解かれる瞬間を、とくとご覧あれ!
【作品データ】
・作者:原作・監修/竜騎士07 作画/鈴羅木かりん
・出版社:スクウェア・エニックス
・刊行状況: 全8巻