【ニュース&あらすじ】
嬉しいニュースが届いた。9月11日講談社プラチナコミックスより、『喧嘩商売』が発売されるようだ。週刊ヤングマガジンで長期休載中の同作。作者の木多康昭は、プロレス・格闘技の専門雑誌『kamipro』にて復帰を匂わす発言をしたことで、ファンの注目を集めた。代表作に『幕張』『泣くようぐいす』を持つ木多康昭は、少年誌の枠にとどまらない過激な下ネタ、芸能人を使った大胆なパロディが特徴的で、若年層だけでなく大人まで読めるギャグ漫画家として一世を風靡した。
『喧嘩商売』の主人公を務める佐藤十兵衛は、180cm、100kgという大柄な体躯を持つ高校生。女性に関する性的な知識は豊富だが、実際は童貞かつ仮性包茎。官僚の父親を持ち、頭脳明晰。自己中心的なナルシストで、プライドが高く不遜な性格。そんな愛すべきキャラクター。何より喧嘩に勝つためには手段を選ばない、格闘家としての顔をあわせ持つ。充実した高校生活と同時に、地上最強を目指す過程が描かれている。優勝賞金100億円のノールール制のワンデイトーナメント「ヴァーリトゥードトーナメント」への試合が進んでいく最中、第一部は終了した。
【みどころ】
ギャグ9割。木多康昭の作風はそう評されることも多いが、この『喧嘩商売』の中ではギャグ5割、格闘技5割と、シリアスな描写も多く、作者の格闘技への想いが見て取れる。古武道、空手、柔道、柔術、プロレス、相撲、日本拳法、ボクシング、ストリートファイトと、あらゆる格闘技の知識が作中に細かく描写されていており、格闘技ファンも納得の内容となっている。また、著名人へのシニカルな罵言、身近な人物の暴露ネタも健在。当時世間を騒がせた極楽とんぼの山本、東国原英夫知事を使った時事ネタも満載で読者を楽しませてくれる。
「最強の格闘技は何か??」「最強は誰か??」男なら誰もが憧れる最強への道を、独特の作風で時に辛辣に、時にコミカルに、最上のエンターテイメントを提供してくれる本作。プラチナコミックスより発売予定のリメイク版は、連載再会へのフラグですよね木多先生。イチファンとして、そんな期待を抱かずにはいられない。
【作品データ】
・作者:木多康昭
・出版社:講談社
・刊行状況:1~24巻(以下続刊)