ひぐらしのなく頃に解 罪滅し編 (1)

コミック版『ひぐらしのなく頃に・解』を紐解く・その二『罪滅し編』

ひぐらしのなく頃に解 罪滅し編  (1) 同人ゲームから始まり、今やその名は誰でも知っていると言っても過言ではないホラーゲーム「ひぐらしのなく頃に」。記事は解決編の『ひぐらしのなく頃に解』に入りました。過去記事についてはこちらを参照。

【参考記事】
今さら聞けない『ひぐらしのなく頃に』入門講座
コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その一『鬼隠し編』
コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その二『綿流し編』
コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その三『祟殺し編』
コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その四『暇潰し編』
コミック版『ひぐらしのなく頃に・解』を紐解く・その一『目明し編』

二回目の今回は、竜宮レナが主人公の『罪滅し編』を。

【あらすじ】
昭和58年、竜宮レナは仲間たちと楽しい日々を送っていた。たとえ自宅に父が愛人を招き入れているとしても……学校に行けば、仲間といれば、レナは幸せだった。しかしその幸せが突如乱される出来事が起こる。凶行に及ぶレナ。それを救おうとする仲間たち。あの時、レナはどうすれば良かったのだろうか……?

【みどころ】
まずは第一話の水鉄砲対決は見もの。いつも真剣勝負の部活の描写は、毎回この作品が凄惨なホラー作品だということを忘れさせるくらい爽快で、青春している。今回はこの最初の部活が、ラストシーンへ大きく関わってくるだけに重要なシーンでもある。

竜宮レナ(りゅうぐうれな)が変わってしまうのは、第二話から。自宅には父親の愛人がおり、レナはどうしても彼女が好きになれない。家の中にも自分の居場所がどんどんなくなってきている気がする。そこへ自分の中に蛆虫がいる幻覚に悩まされるようになっていく。蛆虫なんていない!オヤシロさまが全部消してくれたはずなのに……!?レナとオヤシロさまの過去の接点や、過酷なシーンは続く。そしてとうとうレナは殺人を犯してしまう。

しかし偶然その殺人を知った仲間たちから、レナに救いの手が差し伸べられる。「俺はお前を許す」と言う前原圭一(まえばらけいいち)。他のメンバーもそれぞれに手を差し伸べる。あとはレナがみんなの手を掴むだけで救われるかも知れない……。そこでレナが選択したのは?!

せっかく取り戻しかけた平穏な日々も、興宮署の大石によって足元がぐらつく。そしてレナが信じ込んでいるオヤシロさまの祟り。圭一たちはどうすればレナを救えるのか?!『鬼隠し編』の記憶が何故か蘇る圭一。ラストにかけて畳み掛けるようなレナと仲間たちとの闘いは、息を殺して読み進んでしまうほど説得力がある。『ひぐらし』作品を最も多く手がけている鈴羅木かりん先生の美麗で迫力あるタッチで、ホラー部分も感動部分もさらに心に染みる作品になっている。

【作品データ】
・作者:原作・監修/竜騎士07 作画/鈴羅木かりん
・出版社:スクウェア・エニックス
・刊行状況: 全4巻

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