コミック版『ひぐらしのなく頃に・解』を紐解く・その一『目明し編』

同人ゲームから始まり、今やその名は誰でも知っていると言っても過言ではないホラーゲーム「ひぐらしのなく頃に」。今回からは物語の真相が明かされていく解決編の『ひぐらしのなく頃に解』に入ります。過去記事についてはこちらを参照。

【参考記事】
今さら聞けない『ひぐらしのなく頃に』入門講座
コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その一『鬼隠し編』
コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その二『綿流し編』
コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その三『祟殺し編』
コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その四『暇潰し編』

まずは魅音と詩音の『綿流し編』の対になる『目明し編』から。

【あらすじ】
舞台は昭和57年、幽閉されていた聖ルチーア学園から逃げ出した園崎詩音(そのざきしおん)。魅音と連絡を取り、隣町の興宮で生活することにするが、2年も離れている間に魅音が変わってしまったことに詩音は気付く。そんな中、詩音は街で絡まれた不良から救ってくれた北条悟史(ほうじょうさとし)と出会うが、彼は詩音を魅音と勘違いしていた。

【みどころ】
対になる作品、『綿流し編』でも作画を担当した、方條ゆとり氏が今回も作画を担当している。悟史に恋心を抱く乙女な詩音を見事に描ききっている、美麗な絵柄にも注目したい。

物語の舞台は、前原圭一(まえばらけいいち)が引っ越してくる1年前から始まる。妹の沙都子を守るために必死の悟史だったが、もう心身ともに壊れかけてしまっていた。悟史が心配な詩音は、悟史に頼って泣いてばかりの沙都子に辛く当たる。園崎家を憎んでいる悟史だったが、綿流しの祭りに沙都子を一緒に連れて行ってくれるように詩音に頼む。「沙都子の事頼むからね」と、まるでこれで最後かのように……。

そしてその年の綿流しの夜、沙都子をいじめていた叔母が撲殺される。詩音は悟史に自分が魅音ではなく、双子の妹の「魅音」だとバラしたために、園崎家に呼び出されてしまう。そこで行われた残酷な「けじめ」……。その後、興宮署の大石に、悟史が疾走したことを知らされる。

そして月日は流れ、昭和58年。1年前と同じように、不良に絡まれていた詩音を救ったのは、引っ越してきて間もない前原圭一だった。彼もまた、詩音を魅音と勘違いして、「大丈夫か?」と頭を撫でるが、詩音はつい悟史のやさしい手と比べてしまう。嬉しくない……。

その年の綿流しの夜、富竹と鷹野の誘いに乗ってしまい、興味本位で禁断の祭具殿に入ってしまった詩音と圭一。今年消されるのは一体誰なのか?!そしてだんだん鬼のようになっていく詩音。惨劇は止まらない。どこまで行けば止められるのだろうか……?!

【作品データ】
・作者:原作・監修/竜騎士07 作画/方條ゆとり
・出版社:スクウェア・エニックス
・刊行状況: 全4巻

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。