PCの同人ゲームから始まり、今やその名は誰でも知っていると言っても過言ではないホラーゲーム「ひぐらしのなく頃に」。PCゲーム版についてはこちらを参照。
【参考記事】今さら聞けない『ひぐらしのなく頃に』入門講座 ~原作編~
ここからはゲームをプレイしていない人や怖くて手が付けられなかった人にもとっつきやすい、コミック版について解説していきます。同時に複数の編が発売されて、読む順番などに困っている場合にお役に立てればと思います。
まずは主人公、前原圭一を描いた第一弾『鬼隠し編』からどうぞ。
【あらすじ】
昭和58年、大都会東京から、何もないド田舎の雛見沢に引っ越してきた前原圭一(まえばらけいいち)。過去のことは忘れ、新しい環境での生活を満喫していた。しかしそこで初めて知る「ダム戦争」の事実。圭一はどんどん疑心暗鬼にかられ、仲間たちまでもを疑うようになってしまう……。
【みどころ】
全体を通した主人公であり、すべてのキーマンでもある前原圭一の物語。出だしの雛見沢の仲間や学校の紹介、部活の楽しさを見れば、なんともほのぼのとした日常の一コマだ。そこに部外者である野鳥写真家、富竹ジロウが介入することによって圭一の中に疑問が芽生える。過去にあったという壮絶な「ダム戦争」。人が死に、まだ腕が見つかっていないという。そんな事件があったのかと仲間に聞いてみても「知らない」、「なかった」と見たこともない顔で突き放されてしまう。
雛見沢には「綿流し」という祭りがある。そこでは仲間の一人、古手梨花(ふるでりか)が奉納演武を行うので、皆で出かけることにする。しかし圭一は知ってしまった。「綿流し」の夜には誰か一人が死に、一人が行方不明になるということを。一部では「オヤシロさまの祟り」と呼ばれているそれで、今年の綿流しは一体誰が犠牲になるのだろうか?
疑心暗鬼のまま、仲間の竜宮レナ(りゅうぐうれな)に「俺に隠し事をしてるだろう?!」と詰めよる圭一。しかし隣町の興宮署の刑事、大石と話しているところを見られていた圭一は、今までとは豹変してしまったレナに怯えるようになる。果たして表紙のレナの持つ鉈は圭一を殺すためのものなのか?鈴羅木かりん先生の美しい絵で、萌えと恐怖をお楽しみください。
【作品データ】
・作者:原作・監修/竜騎士07 作画/鈴羅木かりん
・出版社:スクウェア・エニックス
・刊行状況: 全2巻