最凶最悪の他責女!他責あるあるを描いたマンガ『だってワタシは悪くない』

自分に責任が及びそうになると、すべてを他人のせいにして「私は悪くない」と開き直る、いわゆる他責思考の人は男女問わず一定の割合でいます。実際にSNSで被害者ポジションを取って、後に炎上するケースも多いようです。

周囲にいると大迷惑になることも多いものの、時には他責思考が大切なこともあります。そんなことを教えてくれるマンガが、とらふぐ先生原作、高村しづ先生作画の『だってワタシは悪くない』です。本作はめちゃコミック年間ランキング第2位、累計ダウンロード数が9,000万を突破するなど、大きな注目を集めています。

【あらすじ】

本作の主人公は、火野真理。ハイブランドアパレルショップ「ルクセンシオ銀座店」に勤務しています。

口ぐせは、タイトルにもなっている『だってワタシは悪くない』。SNSのアカウントで拡散しているのを見て、周囲の同僚は遠回しに注意するものの、彼女にはまったく届いていない様子。まさしく最凶の他責女です。

いつもどおりに仕事をしていたある日。現れたのは、パリ本店から派遣された倉田葵です。まったく正反対の性格で、ことあるごとに他責女の真理に注意します。しかし、彼女はどこ吹く風。

「上司が悪い」「部下が悪い」「天気予報が悪い」と、なんでもかんでも他人のせいにする他責女のあるあるコメディです。

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【見どころ】

本作の見どころは、他責女の主人公と周囲のやり取りにあります。

真理のように、何かあるたびに「ワタシは悪くない。周囲が悪い」と言われてしまうと、たしかに周りにいる人たちはそれに振り回されて困ってしまうでしょう。

実際、すべてを他人のせいにしてばかりだと、気づかぬうちに周囲から人が引いてしまいます。

また、第1話で本社から派遣されてきた葵が言っていたように、すべてが他責ばかりだと今後の成長が期待できないのはド正論です。

しかし、日常生活や仕事中に起こるできごとで、どちらかが一方的に悪いことは滅多に発生しません。責任の割合は別としても、双方に非があるものです。

「基本は自責思考であっても、いざというときは相手の非を主張してもいい」

相手が上司や社長など、立場的に上であればなかなか主張しにくいと思います。それでも、言うべきときには言葉に出す姿勢が大切だと教えてくれるマンガです。

【作品データ】
・作画:高村しづ
・原作:とらふぐ
・出版社:集英社(グランドジャンプめちゃ連載中)
公式ページで試し読みできます
・刊行状況:既刊2巻