「隠れ精神病大国」と呼ばれている、我が国日本。精神病患者の人数そのものは、諸外国(アメリカ等)と比較すると少ないのは確かです。しかし、男性では10~44歳、女性は15~34歳で最も多い死因が自殺。また、毎年およそ2万人が自ら命を絶つ深刻な状況が続いており、大きな社会問題となっています(出典:一般社団法人 いのち支える自殺対策推進センター)。
日本で精神科にかかる人が少ないのは、精神病への偏見の他、必要な情報が届いていないことが原因にあると考えられています。そこで、精神医療を身近なマンガの題材として取り上げるべく描かれたマンガが、七海仁先生原作・月子先生作画の『Shrink~精神科医ヨワイ~』です。精神医療をテーマにした作品は珍しいこともあり、2019年の連載開始から注目を集め、発行部数は110万部を超え、8月31日よりテレビドラマ化されます。
【あらすじ】
舞台となるのは、東京都新宿区にある新宿ひだまりクリニック。クリニックで精神科医をしている、弱井幸之助(ヨワイ)が主人公です。
物語は、お昼休憩時にパニック発作が出た女性を助けるところから始まります。
主人公のヨワイは、髪の毛は寝癖だらけで、のほほんとした外見です。いつも時間ギリギリに出勤するので、看護師の雨宮さんにきつく注意される有様。しかし、医学部を首席卒業して、ハーバード大学に留学経験がある、IQ180と優秀な頭脳を持っています。
「精神科は特別なところ」という思い込みが、本来医療を必要としている人々の足を遠ざけている現状を変え、一人でも多くの心を救うべく治療に取り組むさまを描いたマンガです。
薬物依存者の居場所を取り上げる人達が多くいること、これは特性のある子育てにも通じる気がして、唯人さんへ感情移入しまくりでした。
誰かの為にじゃなく自分の為に生きていいとか、いじめは虐める人の方が弱いとか先生の言葉選び最高すぎる✨何回も読むぞ!ドラマも楽しみ☺#Shrink pic.twitter.com/gY01iGPdAx
— ぽぽ (@popo3ma3) August 27, 2024
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【見どころ】
本作の見どころは、ズバリ精神疾患の啓発をしている点にあります。
一言で「精神疾患」と言っても、パニック障害やうつ病、発達障害、PTSD、摂食障害などさまざまです。本当はすぐにでも治療をはじめないと、命が危険にさらされる可能性のある人もいるでしょう。
しかし、精神科医療には他の診療科と違って、少し高い壁があります。
その気持ちを、弱井先生の優しい言葉が解きほぐします。
日本社会が抱える矛盾も描かれている点も、また本作の魅力といえるでしょう。
『Shrink』13巻発売から10日。
「どのように受け止められるだろうか」と思いながら書いた薬物依存症編でしたが、温かなご感想をたくさん頂けて嬉しいです。本当にありがとうございます。#ドラマShrink まではあと2日‼️ https://t.co/WcPIZwnscD
— 七海仁「Shrink」8/31NHKドラマ&13巻発売中 (@jin7seas) August 29, 2024
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【ドラマも楽しみ】
『Shrink~精神科医ヨワイ~』は、8月31日よりNHKにて全3話にてドラマが放映されます。
弱井幸之助役には中村倫也さん、看護師の雨宮有里役に土屋太鳳さんなどが出演。
精神科医療の現実に迫る姿を期待して、ドラマを楽しみたいですね。
\31(土)夜10時スタート/
土曜ドラマ【Shrink―精神科医ヨワイ―】#ドラマShrink
第1話「#パニック症」▼雪村葵(#夏帆)
大手広告代理店で働く会社員。保育園児の息子をシングルマザーとして育てる忙しい日々を送っている。
ある日の朝、通勤途中の電車内で突然、経験したことのない発作に襲われ… pic.twitter.com/lvgG6lkTR9— NHKドラマ (@nhk_dramas) August 28, 2024
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【作品データ】
・作画:月子
・原作:七海仁
・出版社:集英社(グランドジャンプ連載中)
※ヤンジャン!で試し読みできます
・刊行状況:既刊13巻(以下、続刊)