「ある感覚の刺激によって、別の知覚が起こる」現象を、共感覚と呼びます。たとえば、文字や数字に色を感じる「色字」や、楽器の音色や和音に色を感じる「色聴」などがあり、人類の約4%に共感覚の持ち主がいるそうです(関西学院大学理工学部 長田典子氏の論文より)。
はっきりとはわかっていないものの、数十種類以上はあるとされる共感覚。その中から「人の印象が色で見える」共感覚を持った女子生徒を主人公にした、話題の長編アニメをコミカライズした『きみの色』を紹介します。映画版は「映画 けいおん!」などを手がけた山田尚子監督制作で、8月30日より全国の映画館で公開スタート。非常に楽しみです。
映画『#きみの色』
⋱公開まであと 𝟗 日!⋰原画の #松浦力 さんより
トツ子&きみ&ルイ のイラストが届きました!🫧𝟖月𝟑𝟎日(金)劇場公開🫧 pic.twitter.com/8doSNwAaZU
— サイエンスSARU (@sciencesaru) August 21, 2024
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【あらすじ】
ミッション系の学校を舞台に展開する、本作の主人公は女子高生の日暮トツ子。周囲からは「とっこ」や「とん子」と呼ばれています。少し抜けたところのある女の子の印象です。
彼女が持っているのは、人の印象や感情が色で見える共感覚。自分の好きな色や嬉しい色もあれば、悲しい色も当然あり、悲しい色の時は、その場を取り繕うために小さな嘘をつくことも。
そんな時、トツ子はある同級生が放つ美しい色に魅せられます。その人の名前は、作永きみ。きみの色は、雲ひとつない真夏の空。トツ子は、一目惚れした恋人を追いかけるがごとく、きみの一挙手一投足に注目し続けていました。
しかし、きみは突然学校を辞めてしまいます。探し続けて、とある古書店でバイトしているのを見つけたトツ子。そこに居合わせた音楽好きのルイと出会い、トツ子は「バンドを組みませんか?」と声をかけます。
そんな3人の交わる思いが織りなすハーモニーの物語です。
【見どころ】
トツ子は、最初にも書いたように人の印象・感情に色が見えます。自分の持っている色も気になるのですが、なぜか自分の色だけは見ることができないまま。
きみはきみで、勝手に退学したことを家族に打ち明けられないままでいます。
代々医者の家系で、母親からは将来医者になることを期待されているが、隠れて音楽活動をしているルイ。
三者三様で悩みを抱えています。
そんなトツ子・きみ・ルイの心が音楽を通して心が通い合う瞬間、観客の前で3人の織りなすハーモニーに美しい色が見えるところが本作の見どころです。
【楽しみな映画化】
最初にも書いたように『きみの色』は山田尚子監督にて8月30日よりロードショー公開されます。
トツ子役は鈴川紗由さん、きみには髙石あかりさん、ルイ役に木戸大聖さん、その他トツ子のルームメイト役でやす子さん、シスター役に新垣結衣さんなど、豪華な声優陣が脇を固めます。
2024年6月には、第26回上海国際映画祭にて「金爵奨 最優秀アニメーション作品賞」を受賞するなど、大きな注目を集めています。
次に観に行く映画はこれ。
前評判とか一切情報入れてない。単純に好奇心がくすぐられて止まらない。絶対観に行く。
「きみの色」 pic.twitter.com/7q7DnG984t
— 篠田さやか@2025年に法人化する (@Saya_writer2) August 21, 2024
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【作品データ】
・作画:鈴木小波
・原作:「きみの色」原作委員会
・出版社:角川書店(角川コミックス・エース)
※カドコミ公式サイトで試し読みできます
・刊行状況:既刊1巻(以下続刊)