原始、フィギュアは神だった!?
京都国際マンガミュージアムでは現在、夏の特別展として
「フィギュアの系譜展―土偶から海洋堂まで」
を開催中だ。会期は9月26日まで。
いまやコンビニなどで日常的に目にする<フィギュア>。現在、日本のフィギュア文化は、「オタク」カルチャーを飛び越えて、世界のアートシーンでも大変高い評価を受けています。
しかし、<フィギュア>を作り、愛でる文化は、現代になって突如現れたものではありません。太古の土偶や埴輪(はにわ)、お茶の間に飾られているこけし、子どものころ遊んだ「リカちゃん人形」や「ロボットプラモデル」もすべて、現在のフィギュアにつながる<人形>文化の中で発展していったものです。
この展覧会は、土偶・埴輪に始まる日本の<人形>文化の歴史を紹介した上で、現代フィギュア文化の代名詞と言っても過言ではない海洋堂のフィギュア作品を一堂に集めた新しい<フィギュア>展です。
(ミュージアム公式webサイト http://www.kyotomm.jp/event/spe/figures2010.php より転載)
展示は、古代の土偶や呪術に用いた木製の「ヒトガタ」から、近代の文化人形やポーズ人形、そして現在のフィギュア文化の魁ともいえる海洋堂の「チョコエッグ」シリーズといったものから、フィギュアがアートとして認知されるようになった近年の海洋堂の作品が展示され、古代から現在に至るまで、人間の心性に共通して存在する「人を模したモノ」に対する特別な感情を読み解こうとしている。
8月8日には民俗学を研究している兵庫県立歴史博物館の香川雅信氏によるギャラリートークと講演「妖怪/フィギュア論」、また、会期中の土・日・祝日にはワークショップ「フィギュアに色を塗ろう!」が開催されるなど、催し物ももりだくさんだ。
催し物の詳細は
京都国際マンガミュージアムの公式Webサイトにて御確認いただきたい。
http://www.kyotomm.jp/
ちなみに、ミュージアムは龍池小学校という、廃校になった小学校の建物を改築したもの。当時の校舎の一部が残されていて懐かしい雰囲気が楽しめる。
夏の一日、フィギュアとマンガ三昧の一日を過ごしてみてはいかがだろうか。