【完結】歌劇学校に通う少女たちの青春群像劇!志村貴子先生の『淡島百景』が完結

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2011年から太田出版のWebサイト・ぽこぽこ、2016年より「Ohta Web Comic」にて、休載期間を挟んで足かけ13年にわたって連載された、志村貴子先生の『淡島百景』。

作者のnoteでも「最終章に入った」旨が書かれていましたが、本日(3月15日)最終話となる第31話が更新。物語に幕を下ろしました。13年にわたる連載、本当にお疲れさまです。

【淡島百景とは?】

『淡島百景』とは淡島歌劇学校を舞台とし、時には歌劇学校に通う少女たち、時には卒業してそれぞれの世界で頑張っているOGたち、時にはファンを主人公に、彼女たちが将来の夢にかけた青春を描いたオムニバスストーリー。

歌劇学校では、将来の舞台女優の卵たちが厳しいレッスンに耐え、舞台女優を目指し寮生活を送っています。

しかし、スターになれるのはほんの一握り。多くは、夢破れて別の道に進みます。

そんな夢見る少女たちの、光と影の物語です。

【最終回のストーリー】

最終回は、桂子の告白をもとに作った本が出版されたところからスタート。

発売された書籍は、淡島に関係した人・ファンにトゲとなって残ります。

作者の田畑若菜と伊吹桂子、岡部絵美の遺族は「岡部絵美という存在を知ってほしい」という願いから、本を出版しました。しかし、その願いも虚しくさまざまな波紋を呼んでしまったのです。

出版したことに対する、絵美の遺族と若菜のさまざまな思いが描かれた後、意外な結末へと動いていきます。

気になる続きは、「Ohta Web Comic」にて4月15日の正午まで公開されているので、本編をぜひお読みください。

個人的に心に残った言葉は、「何にも誰にも誰かを重ねない物語なんて存在するのだろうか」という一節です。

さまざまな思いを内包しながら、多くの物語が紡がれていく。

最終回からは、そのパワーを感じ取ることができました。

【気になる第5巻の発売日は?】

『淡島百景』の最終巻は、第5巻です。

最終巻の発売日も本日の更新で同時発表され、5月13日に発売されると発表されました。

完結を記念して全巻セットも発売されるので、コミックスを持っていない人は、これを機に全巻揃えてもいいでしょう。

【作品データ】
・作者:志村貴子
・出版社:太田出版
※「Ohta Web Comic」で連載
・刊行状況:既刊4巻