本能寺の変で信長が死んでいなかったらどうなるか。芳文社「週刊まんがTIMES」にて好評連載中の『信長のシェフ』(原作:西村ミツル、作画:梶川卓郎)で、それが描かれつつある。
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「信長のシェフ」(梶川卓郎)
織田信長は生きていた!
本能寺の変は失敗に終わり、明智軍の掃討が始まる中、光秀は姿を消し…!? pic.twitter.com/9cBzuNmVqO— 週刊漫画TIMES 公式 (@shukanmanga) January 5, 2024
現代のフレンチシェフであるケン(葛城 賢一郎)が戦国時代にタイムスリップし、織田信長に仕えて料理スキルで無双する本作。「なんだ“なろう系”か」と思うかもしれないが、そんな気持ちを横に置いて読んで欲しい作品。
また、過去記事「ドラマも好評放送中!『信長のシェフ』原作レビュー」(http://comic-candy.com/archives/3399)、「料理人は歴史を変えられるか?『信長のシェフ』」(http://comic-candy.com/archives/15163)にて、あらすじやドラマ化なども紹介しているので、ぜひどうぞ。
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「信長のシェフ」(梶川卓郎)
現代人と戦後時代の人々の価値観の違いを感じ、明智が本能寺の変を起こす動機に気付いたケンは!? pic.twitter.com/E3nAyZvTOu— 週刊漫画TIMES 公式 (@shukanmanga) October 21, 2022
何とか本能寺の変を回避しようとしたケンながら、とうとう明智光秀が謀反、つまり本能寺の変を起こしてしまう。しかしケンの尽力もあって、信長、信忠らの無事を確認。さらに謀反を起こした明智光秀を何とか助けようと、またしてもケンが奮闘しているのが直近の動き。ただし信長、信忠らは生きていたものの、今後の危なそうな展開を示唆する場面もあるし、まだまだ気は抜けない。
そして気になるのが明智光秀の行方。主君である信長に対して謀反を起こしたのは事実。なので、仮に生き延びたとしても、捕まれば死罪は間違いない。ただし明智光秀イコール南光坊天海となる説もあるので、ケンの手助けにより光秀をその筋で生き延びさせるのかもしれない。なんて書いているものの、実は連載が終わってしまうとのこと。いや、ちょっと急すぎるよね。これらを全部まとめるのは難しいだろうな、と。単行本で後日談でも描き下ろすのかなあ。
2011年に連載が始まった本作。他の連載同様にちょくちょく休載することがあるものの、昨年12月には単行本36巻が発売。「週刊まんがTIMES」連載作品ではかなり長い方であり、これまで最も単行本の出た『蔵の宿』(原作:西ゆうじ、作画:田名俊信、全40巻)に次ぐ長さとなった。もっとも紙ベースの単行本こそ出ていないが、上には上がある存在として『解体屋ゲン』(原作:星野茂樹、作画:石井さだよしに)もある。漫画雑誌が厳しい昨今、今後こちらを超える作品が出るのは不可能だろう。
本能寺の変に突入して以降、料理から遠ざかっているケンだが、明智光秀らを探す秀吉軍を混乱させるために料理スキルを活用している。最終回にも何らかの料理が絡むと予想しているのだが、どんな料理が出てくるのか楽しみにしたい。
【作品データ】
作者:梶川卓郎
原作:西村ミツル
出版社:芳文社
刊行状況:1~36巻(以下続刊)