死ぬ間際にどんな料理でも注文できるとしたら、あなたは何を頼むでしょうか。古今東西の偉人達が料理で無理難題を吹っ掛ける漫画が新潮社「コミックバンチ」で連載中の『最後のレストラン』(藤栄道彦)です。
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安定の面白さ。というか攻めてくるな(^^) pic.twitter.com/empgg5VReu— 大玉螺旋 (@oodamarasen) November 12, 2022
主人公はレストラン「ヘブンズドア」のオーナーシェフである園場凌(そのば しのぐ)。料理人としてのスキルはかなりのものながら、ネガティブな言動も多く、周囲の人達からダメ人間と見られがち。そんなレストランにいろんな偉人達が飛び込んでくることから話が展開します。
第1話で登場したのは織田信長。本能寺で追い詰められつつあった信長らは、なぜか「ヘブンズドア」に紛れ込んでしまいます。そこを食べ物を提供する場と理解した信長は、「どこの誰も食べたことのない空前絶後の料理」を希望し、園場シェフを悩ませます。結果、とんちっぽい手法で料理を提供して信長を納得させるのですが、実際に何を出したかは漫画を読んで欲しいところ。
「月刊コミック@バンチ」2月号発売中! 『最後のレストラン』第50話が掲載! 老年秀吉と青年秀吉の間に横たわる価値観の違いを詳らかにしますーー#最後のレストラン#豊臣秀吉 pic.twitter.com/KSl6R6ZiY7
— 月刊コミックバンチ_公式 (@Bunch_Shincho) December 22, 2017
その他の偉人から出た注文で個人的に印象的だったものをあげると、関羽は「感涙する料理」、玄奘三蔵(三蔵法師)は「悟りに至る料理」、マリリン・モンローは「そのままの私のための料理」を注文しました。悩みに悩んだ園場シェフがどんな料理を出したかは以下同文です。
2011年から始まった連載は2023年1月号で連載100回を迎えました。登場した偉人達は総勢88人。1月号の本誌では、その中から厳選した10品を紹介しています。ただし信長やエリザベート・アマーリエのように部下を同行していたこともあれば、戦艦大和の乗組員や真田丸に詰めていた配下武将に料理を提供したこともあるので、話の中で園場シェフがご馳走したのは数千人を超えるでしょう。
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— 𝚑𝚢 (@tkdinam) May 27, 2020
2016年にはNHKBSプレミアムにて実写ドラマ化されました。園場シェフを演じたのは田辺誠一さん。その他には福田麻由子さん、木南晴夏さん、トリンドル玲奈さんらが出演。まあ悪くはないですが、「何で余計な設定を増やすかなあ」ってな面も。それこそ余計なひと手間で料理を台無しにすることもあると想像できそうなものなのですが。
古田「じゅうぜん」じゃなくて「しげなり」なのよ。
100回記念なのにすみません。
特殊な読み方をする単語は、私が全部ネームにルビを振って編集さんに渡さないとだめだこりゃ。 https://t.co/fZ6Gawtkwz— 藤栄道彦 (@michihikofujiei) November 21, 2022
最新作では本能寺の信長が再び登場したと思えば、戦国時代に飛んだ園場シェフが意外な偉人に遭遇。成り行きで「弥助(信長に仕えた黒人)の心を開く料理」を注文されます。さて園場シェフはどんな料理を作るのか。また今後はどんな偉人達が登場するのか楽しみです。
【作品データ】
作者:藤栄道彦
連載:新潮社「月刊コミックバンチ」連載中
刊行状況:1~20巻発売中、以下続刊