ほのぼのした恋愛を描くガールズラブコミック『女ともだちと結婚してみた。』

日本では、自治体単位でパートナーシップ制度を制定していますが、同性婚はまだ法的に認められていません。もしも結婚が認められるようになったら、婚姻届を出したいと思う人は一定数いるのではないでしょうか。

今回は同性婚にちなんで、雨水汐先生の『女ともだちと結婚してみた。』を紹介させていただきます。本作は、同性婚が法律で認められるようになった日本が舞台の、女同士で結婚した「ふうふ」の物語です。

メインキャラクターは、瀬良くるみと相澤瑠璃子というふたりの女性。くるみは自由奔放なフリーライター、瑠璃子はパティシエとして働いています。そんなふたりの関係性は、瑠璃子はくるみのことが好き、くるみはともだちとして見ている感じです。

物語は、ライターであるくるみが書いた、結婚生活のリアルを書いたコラム連載が決まったところからスタート。その結婚生活は、瑠璃子が言った「5年後、お互いに独り身だったら結婚しませんか」という約束から始まりました。

なんとなく流れで結婚しましたが、彼女のことを大切に思う気持ちに気づくくるみ。自由奔放な彼女が好きで、微笑みながら見つめている瑠璃子。

まったくタイプの違うふたりが、お互いができることをして、相手のことを考えながら少しずつ分かり合っていく。これは、現実の結婚でも同じことです。

その中には、分かり合えない場面やケンカも出てきますが、そういう場面もふわっとした柔らかな雰囲気の中で描かれています。

どちらかといえば、まだまだ仲の良い「ともだち」という感じですが、ここからどのように変化していくのが続きが楽しみな作品です。

【作品データ】
・作者:雨水汐
・出版社:一迅社(百合姫コミックス)
・刊行状況:既刊2巻