マンガ大賞2012 授賞式レポート【番外編】ヤマザキマリ先生インタビュー!

『テルマエ・ロマエ』で大ヒットを飛ばし、マンガ大賞2012の授賞式でプレゼンター役も務めた漫画家・ヤマザキマリ先生。今回は授賞式直前の忙しい合間を縫って単独インタビューに応じていただけたので、ご本人の口から“マンガ大賞と私”というテーマでお話を聞いた。

 

――2010年に『テルマエ・ロマエ』でマンガ大賞を受賞してから、どんな変化がありましたか?

ありとあらゆる影響を受けました。まずいろんなところから依頼が来て、仕事の量がドサっと増えましたね。それを受けていたら自分のプライベート時間がなくなって。うちの場合は夫がイタリア人だから漫画家がどういう仕事なのかよく分からないんです。それで動揺して「なんでキミはこんなに忙しくなったんだ!?」って言われて(笑)。

――読者からの反響も大きかったですか?

はい。もともとコミックビームで描きたかった理由というのは、少人数でもいいから漫画をものすごく読み込んでいる人たちに読んでもらたかったからです。たくさんの人に読んでほしいという意志は全然なかったんですよ。

――ところがこれだけトントン拍子に知名度が上がって……

もう、いろんな人がいろんな読み方をして、いろんなコメントを寄せてくるんでビックリ仰天ですよ。私が提示した読み方で受け取ってくれる人もいれば、そうでない人も当然います。やっぱり読む人が増えれば、ありとあらゆる角度から私の漫画も分析されて「そういう捉え方もあるんだな」って思いました。

――読者からの反響によって作品のストーリーなどに影響が出たりはしませんか?

いや、しないです。基本的に私は最初から「何が描きたいか」分かって描き始めていますから。奥村さん(編集長)とも話してきちんと決めてあります

――メディアミックスの話を初めて受けた時はどういう気持ちでしたか?

嬉しいとかの感想じゃなくてナナメ目線から入ってます。「どうやってこの漫画で映画を作るの?意味わからない!」って(笑)。でも漫画はそういう影響力を持つものなんだな、漫画はそういうふうに繋がっていくものなんだな、っていうのを初めて知りましたね。

――もう試写はご覧になったようですが感想はどうですか?

やっぱり映画は漫画とは表現の方法が違いますし、あと出力エネルギーも全然違いました。私は一馬力ですけど向こうは百、いや千馬力以上で作っているので、そのエネルギー感とかパワーが全然違います。ああいうふうに働いている人たちを見ると私もすごく嬉しくて触発されて、美味しい物を食べたみたいな気持ちになりますね。

――アニメ版の『テルマエ・ロマエ』では、マンガ大賞の発起人である吉田アナウンサーも声優出演されているという情報がありますが?

そうなの!? いや、知りませんでした。……あとでもう一回見よう(笑)。

――では吉田アナとは個人的に付き合いがあるというわけではないと?

今日初めてお会いしました。前はスカイプの時でしか知らないんで(※注:マンガ大賞2010年の受賞時、ヤマザキ先生はリスボンからスカイプ中継で授賞式に参加)。

――コミックス3巻でも「吉田」という名前の好青年キャラクターが出てきましたが、私(記者)はてっきりモデルが吉田アナかと……

あー、あはははは、偶然ですね。でも彼が声優やってもいいかもしれませんね。

――最後に、『テルマエ・ロマエ』をはじめ先生の作品を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします

『テルマエ・ロマエ』はたくさんの人に読んでもらいたいっていうストレートな、素直な思いを込めて描いたんじゃないんですよ。自己満足的なものと、ちょっと変な編集長がそれに賛同してくれたっていうだけの話で。だけどそれがこんな多くの人に読まれて……「小学一年生の子がお小遣いあげたら『テルマエ・ロマエ』を買ってきた」とか「電車の中でお爺さんのバッグに『テルマエ・ロマエ』が入っていた」とか、そういう話をツイッターで見かけるとすごく嬉しくなりますね。老若男女みんなが私の漫画を読んでくれるのは嬉しいですし、そのきっかけを作ってくれたマンガ大賞は本当にありがたいと思っています。これからも応援よろしくお願いします。

――ありがとうございました

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。