マンガ大賞2012 授賞式レポート【その3】

最後に荒川が『鋼の錬金術師』の時と出版社を変えたことについて司会者から質問されると、坪内氏はたじろぎつつも「農業のマンガを描く場所として、少年サンデーが適していると思っていただいたのだと思います。特に両者の間に確執はないと聞いています」と答えた。

その他「読者の反応からこれはスゴイ作品だと実感した瞬間は?」という質問には、「取材先の先生や生徒から『いつも見ています』『楽しみにしています』と声を掛けていただけた時ですね」と語った。映像化について突っ込まれると苦笑いで、「そういう話は来ています。まだ発表できる段階ではないので、これからしっかり進めていけたらいいなと思っています」と控えめな回答をした。

その後、ヤマザキと坪内氏を交えた選考員たちのフォトセッションが行われた。ポーズを取るヤマザキや、晴れやかに笑う選考員たちの姿が写真に収められ、大団円のうちに授賞式は閉幕した。

改めて日本のマンガの素晴らしさと、マンガ好きの熱を感じた授賞式だった。記者自らも「今、この瞬間、いちばんおもしろいマンガ」を増やし、広げていきたいと思う。来年の授賞式には、また新たなマンガが発掘されているかと思うと、楽しみで仕方がない。

まずは、どちらさまも『銀の匙 Silver Spoon』の秀逸な青春をとくとご堪能あれ。

マンガ大賞2012 授賞式レポート【番外編】ヤマザキマリ先生インタビュー! に続く

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