2月、バレンタイン・シーズン到来です。
そんなわけで今回ご紹介するのは、
大ヒット作『ちはやふる』の作者・末次由紀が描くチョコレートをテーマにした物語、『ク―ベルチュール』です。
物語の舞台となるのは、一郎、二郎の美形兄弟が経営するチョコレート専門店 「ク―ベルチュール」。
このお店には様々な人が訪れます。
仕事に趣味に忙しい毎日を送りつつ、長年ひとりの異性を想う女性。
好きな男子にバレンタインチョコを渡そうとする少女。
年上の女性に憧れを抱く少年。
彼らの気持ちに寄り添うのが「ク―ベルチュール」の極上のチョコレート。
ときには甘く、ときにはとろけるように。
彼らの想いとチョコレートは、いつのまにかとけあっていくのです。
『ちはやふる』の大ヒットにより、ハートを熱くする漫画の名手として一躍有名になった末次由紀氏ですが、
この作品は、『ちはやふる』同様、登場するキャラクターたちの心の熱さ、ひたむきさが伝わってくると同時に、
それらを恋の切なさとチョコレートで包み込むかのような甘さがミックスされています。
バレンタイン・シーズン。
デパート、スーパー、コンビニエンスストアで、
バレンタインチョコの専用売り場が設けられるこの時期、、
バレンタインのチョコレートを買うのは、
チョコレートを売るためのチョコ業界の商法に踊らされているという感が
なきにしもあらずですが、
それでも、バレンタインだからこそ、大好きな人にチョコレートをあげようと
真剣な想いを抱く人がたくさんいるのも、確かなはず。
『ク―ベルチュール』のチョコレートは、
大好きな誰かに伝えたい幸せの味。
このお店のチョコには、好きな人(けっして恋愛にとどまらず)
への想いが託されていきます。
今年のバレンタイン。
あなたは、どんな想いをチョコレートに託しますか……?
【作品データ】
作者:末次由紀
出版社:講談社
刊行状況:1巻まで