2012年1月5日より、京都にある「京都国際マンガミュージアム」なる場所で「マンガスタイル・ノースアメリカ展―これもマンガ?北米で活躍するマンガ家たち」が開催されている。日本の漫画が世界で高い評価を受けているのはもう周知の事実であろうが、実は北米が世界有数のコミック文化圏であることはご存じだろうか。
今回の展覧会では、カナダで活躍している漫画家たち3人の作品が展示されている。どの作品もどこかアメリカ的作風ではあるが、その作画は日本の漫画を意識しているものだと一目で分かるだろう。「MANGA」「ANIME」といえば、海外ではもう公用語に等しい。わざわざ「comic」「cartoon」と言い換えずとも、それがどんなものか伝わるなんて、日本文化の誇るべき栄誉ではないか。
海外旅行に行くと、思いがけない場所で日本の漫画に出会ったりする。日本で見慣れたタイトルばかりだが、筆者はいちいち手にとっては中を確認して、にんまりとほくそ笑む。一緒に並べられている海外の漫画と比べると、そのクオリティの高さに思わず誇らしい気持ちになるのだ。一つだけ断っておけば、世界の水準が低いわけではない。日本が異常なのである。
ミュージアムに足を向けることがあれば、ぜひ世界の漫画を手に取ってみて欲しい。マンガ文化は日本の起こした一大ムーブメントだ。漫画ファンの諸君なら、世界に散りばめられた漫画界の新たな発見に心躍ることだろう。
<開催場所・日時>
京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー4
会期期間:2012年1月5日(木)~2月5日(日)
◇午前10時~午後6時 (最終入館は午後5時30分)
◇休館日:毎週水曜日
入場料:無料 ※ミュージアムへの入場料は別途必要。
【京都国際マンガミュージアムとは】
マンガ学部を設けている京都精華大学と京都市による共同事業により、2006年11月25日に開館した、マンガの博物館である。国内外の漫画に特化した、貴重な資料を集め(30万点以上)研究されている国内初のマンガミュージアム。館長は『バカの壁』などの著書で知られる解剖学者・養老孟司が非常勤で就任している。
【関連URL】
・「京都国際マンガミュージアム」ホームページ
http://www.kyotomm.jp/