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セクハラによってついた傷を描く『生皮~あるセクシャルハラスメントの光景~』

職場に限らず、あらゆるところで問題になっているパワハラ・カスハラなどのハラスメント(嫌がらせ)行為。厚生労働省の統計によると、労働局での相談件数はセクハラが7,000件弱あるそうです。

今もなお、ハラスメント行為に苦しむ人は多いものの、なかなか訴えられない現実があります。セクハラを受けた人の苦しみを描いたのが、井上荒野先生原作、粟森きち先生作画の『生皮~あるセクシャルハラスメントの光景~』です。 続きを読む

自分らしく生きたいと願う双子の物語『ふたごチャレンジ!』

電通グループの「LGBTQ+調査2023」によると、LGBTQ+当事者の割合は9.7%です。学校の1クラスを40人とすると1クラスに4人、10人以上の従業員がいる会社であればその中に1人は当事者がいると推測されます。

こうしたジェンダー問題を理解する一助として紹介したいのが、七都にい先生原作、しめ子先生作画の『ふたごチャレンジ!』です。小説は角川つばさ文庫で刊行され、第9回角川つばさ文庫小説賞で金賞を受賞しました。小説・コミック版とも、マイノリティなどこれまで光が当たることのなかったジャンルを扱うKADOKAWAの新マンガブランド「CandleA」の作品です。 続きを読む

ネーム連載の『キャプテン翼ライジングサン FINALS』単行本発売開始

『キャプテン翼』連載終了のお知らせはこちら
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昨年の4月に発売された「キャプテン翼マガジン」を4月のVol.20で最終号として、『キャプテン翼ライジングサンFINALS』の連載も、今後Webでのネーム連載に移行する旨がアナウンスされていました。

その後は『キャプテン翼WORLD』で、ネーム連載がスタートする旨を発表。開設当初に第1話が公開済みだった中、昨年7月23日より第2話~第4話のネーム連載がスタートしました。そのネーム連載が、電子書籍にて発売開始されました。 続きを読む

【特集:『はたらく細胞』シリーズ-28】 映画を見る前にこれで予習しよう!『映画はたらく細胞オフィシャルブック』

【特集:『はたらく細胞』シリーズ-24】
【特集:『はたらく細胞』シリーズ-27】

2015年3月号から連載開始以降、約10年でスピンオフも含めてシリーズ累計1,000万部を突破した『はたらく細胞』。その実写版『映画 はたらく細胞』が佐藤健さんと永野芽郁さん主演で、12月13日より全国公開されます。

これを記念して、発売されたのが『映画 はたらく細胞 オフィシャルブック』です。作品内での配役とそれぞれの出演シーンに関する写真も出ているので、これを見て予習してから行くとより楽しめるのではないでしょうか。 続きを読む

「女らしさ」という固定観念の正体とは何?『さよならミニスカート』

ステレオタイプ的な男性像・女性像は、近年薄れつつあります。実際に女子生徒の3割がスラックスを選んでいる学校もあるほどです。しかし、「セーラー服=女子学生の制服」という固定観念が、いまだにあるのも厳然たる現実。

しかし、それらは誰かが勝手に作った虚構の中に存在するものかもしれません。そこで、ジェンダーや家族・友情について考えるきっかけとして紹介したい作品が、牧野あおい先生の『さよならミニスカート』です。本作は2018年の連載当初から大きな反響があり、2020年の「このマンガがすごい!」オンナ編で第1位に輝きました。 続きを読む

人気企業の採用内定!その行方は?『六人の嘘つきな大学生』11月22日映画公開!

新卒・中途を問わず、多くの人が経験していると思われるのが就職活動・転職活動です。特に、新卒時に経験する就職活動では、右も左もわからないなりになんとか第一志望の会社から内定を得るため、努力したことを覚えている方も多いのではないでしょうか。

それが人気企業であれば、なおさらそういう気持ちになると思います。そんな人気企業の就職選考に挑んだ学生がさらけ出した「嘘」と「罪」、混迷を極めた選考の行方を描いた人気作品『六人の嘘つきな大学生』の映画が、2024年11月22日にいよいよ全国で映画が公開されます。なお本作は、『六人の嘘つきな大学生【プラス1】』というタイトルでコミカライズ。オリジナル要素が加わっています。 続きを読む

最終選考に残った6人の密室での心理戦!『六人の嘘つきな大学生【プラス1】』

「嘘つきは泥棒のはじまり」や「嘘も重宝」など、嘘にまつわることわざ・格言は多く見られます。ここから見てもわかるように、時には必要な嘘もあれば、自分の利益のために吐く嘘など信用を失いかねない嘘もあるので、使う時は注意が必要です。

さて、これが就職活動中に出た嘘であれば、内定を獲得するため、どのような嘘をつき駆け引きするのか。人事担当者はその嘘を見抜けるのでしょうか。その内幕を描いたのが、浅倉秋成先生原作、杉基イクラ先生キャラクター原案、大沢形画先生作画の『六人の嘘つきな大学生【プラス1】』です。本作は2022年の本屋大賞にノミネートされて話題を集めました。 続きを読む

『わたしの幸せな結婚』2025年1月より第2期アニメ化

顎木(あぎとぎ)あくみ先生が、オンライン小説サイト「小説家になろう」で執筆をはじめ、話題になった『わたしの幸せな結婚』。

幸薄き娘だった美世の結婚からはじまる恋愛物語を描いた本作には、多くのファンがつき、これまでに2021年の朗読劇化され、2023年3月に今田美桜さん主演で映画化。同年7月にはアニメ化されるなど大きな反響を呼びました。そして第1期に引き続き、2025年1月から第2期のアニメがスタートします。 続きを読む

落語への愛と業を描いた『昭和元禄落語心中』2025年にミュージカル上演決定!

『昭和元禄落語心中』レビュー記事はこちら

落語は約400年の歴史がある伝統芸能で、東京と大阪(上方)を合わせた落語家の人数は約1,000人です。まずは前座からはじまり、修行を重ねて二つ目となり(約3~5年)、真打へと昇進(二つ目から約10年)します。

落語マンガでも評価の高い作品のひとつ、雲田はるこ先生の『昭和元禄落語心中』は、2016年に第1期(与太郎放浪篇・八雲と助六篇)、2017年には第2期(助六再び篇)にてアニメ化。2018年にはNHKにてドラマ化され、大きな反響がありました。その本作が、2025年『ミュージカル 昭和元禄落語心中』というタイトルで、ミュージカル化されます。 続きを読む

軽い命を持つ者同士が異世界を生き抜く冒険譚『魔女と傭兵』

気軽に読めることで人気の高い「ライトノベル」いわゆるラノベ。カバーや挿絵の他、舞台背景がわかりやすく補足されており、わかりやすい点が青少年だけでなくあまり読書習慣がない人たちにも人気です。

大手の「小説家になろう」では、100万以上の作品が掲載されています。その中で、年間ランキング1位を取った作品が、今回ご紹介する『魔女と傭兵』です。超法規的かえる先生の原作小説は2021年6月に投稿開始され、あっという間に人気作品となりました。 続きを読む