プロ予備軍の選手達の年齢層は若年化している。夏の風物詩である甲子園を目指す球児達は、強豪校になるほど、中学野球部ではなくシニア出身者の割合いが多いのはもはや常識だ。
いわば甲子園を目指すための高い道のりは、もはや小学校時代から敷かれているといっても過言ではない。そんな“野球エリート達”に交じり、独学で腕を磨いた主人公・石浜文吾の中学時代(シニア)を描いた熱血野球漫画が『BUNGO』だ。 続きを読む
プロ予備軍の選手達の年齢層は若年化している。夏の風物詩である甲子園を目指す球児達は、強豪校になるほど、中学野球部ではなくシニア出身者の割合いが多いのはもはや常識だ。
いわば甲子園を目指すための高い道のりは、もはや小学校時代から敷かれているといっても過言ではない。そんな“野球エリート達”に交じり、独学で腕を磨いた主人公・石浜文吾の中学時代(シニア)を描いた熱血野球漫画が『BUNGO』だ。 続きを読む
すっかり冬の風物詩として定着した全国高校サッカー選手権大会。今年で94回目を迎えた同大会は、例年以上に注目を集めた。超進学校であり、文武両道の國學院久我山。部員数280人というマンモスチームの東福岡。シンプルかつわかりやすい構図で、報道各社も両校の特集を組み、決勝にはなんと54,090人もの観客がスタンドから試合の動向を見守った。
なぜ、プロではない高校スポーツがここまでの巨大コンテンツとして成立するのか?その答えは、スポーツの世界では時には弊害としても指摘される、「部活」という文化が人々の共感を集めるからではないか。 続きを読む
今、大阪ミナミに“バブル”が訪れている。訪日外国人の増加が著しいこの土地では、アジア圏を中心に観光客が急増。それに伴い心斎橋の基準地価は上昇率29.7%(読売新聞調べ)と、全国3位の伸び率を誇っている。「爆買い」という言葉もすっかり定着し、浪速の商人達にとっては笑いが止まらないというのが現状だろう。
竹内力主演でドラマ化もされた、国民的長寿漫画である『ミナミの帝王』の連載開始が1992年。連載初期の本作、ドラマを観返してみると、当時と変わりない街の様子を確認することができる。主人公は、ミナミを拠点にトイチ(10日に1割の暴利)で金融業を営む萬田銀次郎。「ミナミの鬼」と呼ばれる銀次郎は、一癖も二癖もある顧客達に対して、どんな時でも1円の取りっぱぐれもない。金貸しとして、あの手、この手を使い徹底的に悪人を追い詰めていく模様が描かれている。ほとんどの登場人物がコテコテの関西弁を駆使し、その言葉遣い、暑苦しいまでの人間模様は“大阪らしさ”が隅々まで散りばめられており、混沌としたミナミの街を良く理解できる。また、社会問題を題材にした物語も多く、時には心温まる展開があるのも、幅広い読者層の心を掴んでいる所以だろう。
観光客の訪日バブルに関しては、大阪府民からは良くも悪くも様々な意見を耳にする。変化に適合するかのように開発が進む梅田など変わりゆく場所が多い中、20年前と変わらぬ景観を保つミナミの特殊性は一層際立つ。ふと、なんばの飲み屋に立ち寄ると、原作者である天王寺大の写真が飾られているのを目にした。天王寺大が愛したこの街は、バブルが到来しても、弾けても、最も大阪らしさを感じる場所としてあり続けるはずだ。
【作品データ】
・原作:天王寺大 作画:郷力也
・出版社:日本文芸社
・刊行状況:130巻まで(続刊)
今年のカンヌ国際映画祭に、是枝裕和監督の『海街diary』が出品された。原作漫画を描いたのは吉田秋生。第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、マンガ大賞2013で大賞を獲得するなど、各方面から高い評価を受けている実力派である。 続きを読む
2014年の日本を最も賑わしたトピックの1つに、「カジノ誘致の是非」を数えてもいいだろう。観光資源の充実。経済の活性化。一方では、治安の悪化。ギャンブル依存症者の増大など、カジノ誘致のメリットとデメリットを主張する識者の声が、連日メディアを通じて耳に入ってきた。解散総選挙が決まった後は、その動きはひとまず落ち着きを見せているが、今後も政策の論点となりそうな議題である。
ギャンブル漫画の数は少なくないが、今回紹介する『嘘喰い』(迫稔雄/集英社)が傑出しているのは、ギャンブルに溺れる人間の心理、顛末といった人間模様を描くことに特化している点だ。 続きを読む
「早く結婚した方がいい」「(子供を)産めないのか」。テレビニュースで何度も耳にした、国会のセクハラやじの一幕である。情報を受けた側は「またか」と残念ながら、そういった議員達の発言にすっかり耐性がついてしまった。そんな女性卑下の発言耳にする機会がある一方で、男性諸君なら1度は「一夫多妻制」に憧れたことがある方も多いのではないか。
今回紹介する『ハレ婚』は、1人の男性と3人の女性の”ありえない”結婚生活が描かれている。作者のNONは、デリヘル嬢と女子大生のダブル生活の葛藤を綴った『デリバリーシンデレラ』で注目を浴びる。扱うテーマの問題もあり作品の賛否が分れたが、今作でも挑戦的な姿勢を崩さない。 続きを読む
ふと漫画雑誌をペラペラめくってみると、数年前と比較してある変化に気づいた。私の気づきの内容は4コマ漫画、1話完結のショートストーリーモノの数が減少しているのではないか、ということである。
個人的には毎週続く長編もののなかに、各週で読み切れる短編ものの漫画が載っていることは、雑誌を1つの読み物として見た際、よいスパイスになっていただけに近年のそんな傾向は残念でならない。 続きを読む
4月1日より実施された5%から8%への消費税アップ。日用品を買いにスーパーマーケットに出向けば、以前より小銭を使う機会が多くなった。個人的には「増税後変わったことは何か?」と問われれば、小銭の使い方を考え直すようになったと答えている。
今回紹介する『オケラのつばさ』の作者は、『高校アフロ田中』など4部に渡る田中シリーズで人気を博したのりつけ雅春。同作は松田翔太主演で2012年に劇場公開されたことでも注目を集めた。『アフロ田中』は、主人公である田中がニートから成長していく人間模様が面白おかしく描かれており、シュールで反社会的なギャグ漫画として2013年に惜しまれながら連載終了した。そんな中、次作としてのりつけ雅春が送り出したのが『オケラのつばさ』である。 続きを読む
【あらすじ】
大手商社に勤める鴨方利一は、2つの顔を併せ持つ。表の顔は、大手企業に務めて、容姿端麗な女性を取っ替え引っ替えするモテモテのエリートサラリーマン。一方裏の顔は、女装癖のある売れっ子少女漫画家。花屋敷雲雀というペンネームで『ラズベリー・ピーチーズ』という漫画を描き人々に夢を与えている。ヒロインである磯辺蓮は、利一の同僚であり、端正な顔立ちと明晰な頭脳が目を引く黒髪の美人OL。しかし一方では、自分のせいで半身不随の大事故に遭った妹である磯辺天の治療費を稼ぐため、夜は女子高生に変装し、一線を越えさせない援助交際を行いながら生活している。ある日満員電車の中で、誤って利一が女子高生に変装した蓮に痴漢をしてしまったことで、交わるはずのなかった2つの顔を持つ2人の運命が交錯し始める……。 続きを読む
【みどころ】
「不倫は文化だ。」今ではすっかりテレビで見る機会が少なくなった某タレントの名言である。この発言を聞く機会自体は減ったが、メディアを通して「不倫」という単語を聞く機会は年々増加しているように思う。いや、メディアの世界に限らず日常でも……。本作『フリンジマン』は、「愛人を作ってみたい!」という無謀な夢を抱いた男たちが「愛人同盟」を形成するところから幕を開ける。実行力も無いクズこと主人公の田斉。空気の読めない野球バカ満島。中年太りでコブラ似な、B級映画オタクの安吾。冴えない男3人組が愛人を作り、不倫を自慢しようとするただただそれだけの物語である。 続きを読む