メイド的日常コメディ…『それでも町は廻っている』アニメ化

ヤングキングアワーズにて連載中のコメディ漫画『それでも町は廻っている』が、TBSでテレビアニメ化される。4月30日発売のヤングキングアワーズ最新号、およびコミックス最新刊(7巻)のカバー帯などで告知が確認できる。TBSでは公式サイトもオープンした

それでも町は廻っている 7 (ヤングキングコミックス)

『トライガン』『ヘルシング』という二枚看板が連載終了して久しいアワーズだが、近ごろは『ワールドエンブリオ』『惑星のさみだれ』など中堅勢が伸びてきている。今回アニメ化が決まった『それでも町は廻っている』も、そんな伸び盛り作品のひとつだ。

『それでも町は廻っている』は2005年から連載スタート。作者は石黒正数。商店街のメイド喫茶でアルバイトする女子高生・歩鳥(ほとり)を主人公に据え、家族や友人、商店街の人たちとの日常をコミカルに描く。

実は単行本1巻で作者自身が「メイド喫茶に詳しくない」と白状している通り、いわゆる世間一般の“萌えメイド”は登場しない。むしろ店長(近所のおばあちゃん)や歩鳥をはじめ、メイド喫茶のなんたるかを理解していないキャラクターの迷走ぶりが笑いを提供するネタになっている。「料理のできないバイトが一人で店番させられたらどうなるか?」「好きな異性をうまくデートに誘うには?」といった日常的なエピソードを中心に、個性派のキャラクターたちがさまざまな事件を引き起こしていく。

ここからは個人の感想になるが、近年は漫画にせよライトノベルにせよ「美少女の過激なシーンが多くて関連グッズが売れればいいや」的な作品のアニメ化が目立ち、やや食傷気味だった。そこへきて先日も記事で紹介した『侵略!イカ娘』や本作のように“正統派”な笑いを提供しようというタイトルのアニメ化は歓迎だ。スタッフやキャスト陣の発表を心待ちにしたい。