花とゆめ 2014年23号(2014年11月5日発売)

■掲載漫画ピックアップ

hanayume_201423●『ふくろう荘 空きあります』(松月滉)
イケボイスフェチの女子高生・岡田時生(おかだときお)は自他ともに認める二次元オタク。ある日、そんな時生を心底心配した祖父に一人暮らしをするよう脅迫(?)される。とはいえ引っ越し先は祖父が大家の2階建て木造アパート。ここなら一人暮らしも安心と思った矢先、現れたのは同アパートに住む女嫌いの猫山虎龍(ねこやまこたつ)だった。早くも波乱を覚悟した時生だったが――?

●『コレットは死ぬことにした』(幸村アルト)
収穫祭が訪れ、冥王ハデスは天界で宴会に参加していた。150年ぶりの美神ハデスの来訪に天界は色めき立つが、ハデスの心によぎるのはコレットの笑顔ばかり。一方、コレットは助手たちを祭りへ送り出し、「二日酔い」「胃もたれ」と次の日の診療について頭を巡らす。しかし、ふと月を見ながら昔を思い出してしまったコレットは、自分には心を許せる居場所がないのではと心細くなり――?

●『アンのマゴマゴ図書之国』(樋口橘)
アンをかばって銃に打たれた米沢が、真っ先に心配したのはアンの身の安全。わけもわからず米沢に連絡するよう言われた相手に電話をかけると、アンたちの通うマゴ信教学園の教師・真壁が現場に駆けつけた。怪しい2人だと勘ぐるアンたちに告げられた真実は、想像もしなかった突拍子のないもの。しかし妙に納得できる“何か”がアンの本能に危険を知らせていた――。
■掲載順チェック!

【今号の掲載順】
ふくろう荘 空きあります(松月滉)<新連載・巻頭カラー>
暁のヨナ(草凪みずほ)
コレットは死ぬことにした(幸村アルト)
覆面系ノイズ(福山リョウコ)
神様はじめました(鈴木ジュリエッタ)
それでも世界は美しい(椎名橙)
なまいきざかり。(ミユキ蜜蜂)
俺様ティーチャー(椿いづみ)
ぬこづけ!(柚木色)
黒伯爵は星を愛でる(音久無)
アンのマゴマゴ図書之国(樋口橘)
こももコンフィズリー(南マキ)
いきテル(此花高見)
星空のカラス(モリエサトシ)

【コメント】
第2期アニメ放送が決定した『神様はじめました』が表紙を飾る今号は、掲載数全14作品(通常は15or16作)ながら読み応え十分の厚い1冊でした。花ゆめには珍しく、今号には読み切りが1作もありません。その代わりどの連載作品も大容量のページ数で、先が気になる展開を見せてくれたのが面白かったです。

次号はクリスマス特集! にぎやかなパーティーの様子を披露してくれるという『それでも世界は美しい』の表紙が楽しみです。また、画業20周年を記念して掲載される中条比紗也先生の特集も見逃せません。スペシャル読み切り『花ざかりの君たちへ(特別編)』は、オリジナルファンには垂涎の1作となるはず。いつの間にか最終回までラスト2回となっていた『こももコンフィズリー』や、連載第2回となる『ふくろう荘 空きあります』など目が離せない連載作品も掲載されます。寒い季節は温かな部屋で「花ゆめ」読書に耽りませんか?