どこまでのぼるの?『おのぼり物語』映画化

カラスヤサトシ、知る人ぞ知る漫画家だったはずが、いつの間にか大きくなってました。
デビュー以来、チョコチョコと描いてましたが、人気が出てきたのが月刊アフタヌーンなどに描いていた、自らを題材にした4コマ漫画。カラスヤサトシ自身が出ている以外は、とりたてて決まったテーマなどはない(はず)のですが、その生活感とそこはかとなく漂う非日常性に、なぜか探してまで読んでしまうように。これは“カラスヤマジック”にかかっているのかもしれません。

おのぼり物語 (バンブー・コミックス)

アフタヌーンをはじめ、講談社系列の仕事が多かった彼ですが、竹書房など4コマ専門誌での活躍も増えてきました。そのひとつが、今回映画化される『おのぼり物語』。竹書房の「まんがくらぶ」にて連載され、バンブーコミックスにて単行本も発行されています。カラスヤサトシ自身を描いているのは同じですが、上京前後の数年に絞って漫画化してあります。

カラスヤサトシ(映画内では、本名の片岡聰)を演じるのは井上芳雄。
『おい、ちょっと格好良すぎるんじゃないの?』ってのが感想です。そんな風に思ったのは、『ホームレス中学生』の田村裕を小池徹平が演じた時以来でしょうか。その他のキャストは、肘井美佳、チチ松村、キムラ緑子、佐伯日菜子、水橋研二、河井青葉、占部房子、徳井優、江口のりこ、八嶋智人など。そしてなぜか哀川翔が愛情出演となっている。 

作者の数年分の生活を、2時間足らずの映画にしているため、ストーリーにも興味津々。どこかクローズアップされているのか。それともコマ漫画を意識したカットでもあるのか。

公開日は7月17日。おそらく竹書房と(強引に)講談社で、当人が必死に盛り上げることになるはず。
どんな出来ばえか楽しみにしたい。

■映画「おのぼり物語」公式サイト
http://www.onoborimonogatari.com/