寄生獣(完全版)(1) (アフタヌーンKCDX (1664))

【短期集中】2014年 実写化漫画のヒット予測!――その2『寄生獣』

寄生獣(完全版)(1) (アフタヌーンKCDX (1664)) 1990年代に大ヒットした漫画『寄生獣』(作:岩明均)の実写映画化が発表され、大いに話題となったのが昨年11月。今年は2部作のうち1作目が公開される予定だ。もともと以前からハリウッドでの実写化予定はアナウンスされていたが、作品が完成されないまま契約期間を終了。このたびめでたく生誕地・日本での映画化が決まったという。

作品の舞台は現代日本で、ごく普通の高校生・新一が主人公。平穏だった日々に突如としてどこからか謎の“パラサイト(寄生生物)”が飛来したシーンから物語はスタートする。新一もその襲撃を受けるが、すんでのところで脳を乗っ取られるのを回避。右腕だけをパラサイト(通称:ミギー)に明け渡して一人と一匹の奇妙な共同生活がはじまる。これだけだとコメディ漫画だが、ミギー以外の寄生生物は“人類を食い殺せ”という本能的な衝動を持っており、圧倒的なパワーと消化力で一般人を食いまくる危険きわまりない存在。人間を模した顔面がパカッと割れて変形し、人体をまるごと捕食するシーンなどは今読んでも戦慄ものだ。新一とミギーは時に協力し、時には反目しながらパラサイトの脅威に退治していくこととなる――。

連載時にカルト的人気を誇った傑作だけに、二転三転する重厚かつ複雑なストーリーをどう実写化できるかが見どころ。『ALWAYS 三丁目の夕日』『永遠の0』を手がけた山崎貴監督の手腕に注目が集まる。主人公の新一を演じるのは若手実力派・染谷将太さん。メインヒロイン役に橋本愛さん、作中で序盤から終盤まで重要なポジションを占める田宮良子役に深津絵里さんが起用されるなど、今のところ発表されているキャスティングは期待が持てそう。さらに、誰一人として原作『寄生獣』を軽く見てはおらず、ほどよい緊張感とリスペクトをもちながら撮影に挑んでいるらしい点もグッドだ。

記者個人は正直、ハリウッドで『寄生獣』を映画化する話が出たときは「おいおい勘弁してくれよ」とげんなりしたものだった。本作のウリであるパラサイト同士の戦闘シーンはうまく撮れるだろうが、肝心のストーリーをハリウッド脚本で再現できるとは到底思えなかったからだ(良くも悪くも日本的なので)。日本版は漫画原作の映画化にも実績ある山崎監督のため、ある程度は安心して鑑賞できそうに思える。コミックス10巻で過不足なく完結した原作『寄生獣』は、ちょうど映画の2部作とするには適度なボリューム。まずは2014年公開の1作目で、名作の生まれ変わった姿を存分に見せてほしい。変に奇をてらって原作改変(改悪)しない限り、ヒットする可能性は十分高いだろうと感じる。

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