同人ゲームから始まり、今やその名は誰でも知っていると言っても過言ではないホラーゲーム「ひぐらしのなく頃に」。記事は解決編の『ひぐらしのなく頃に解』に入りました。過去記事についてはこちらを参照。
【参考記事】
・今さら聞けない『ひぐらしのなく頃に』入門講座
・コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その一『鬼隠し編』
・コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その二『綿流し編』
・コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その三『祟殺し編』
・コミック版『ひぐらしのなく頃に』を紐解く・その四『暇潰し編』
・コミック版『ひぐらしのなく頃に・解』を紐解く・その一『目明し編』
・コミック版『ひぐらしのなく頃に・解』を紐解く・その二『罪滅し編』
三回目は、古手梨花が主人公の『皆殺し編』です。
【あらすじ】
昭和58年6月、古手梨花は何者かに殺される。誰?私を殺すのは誰……?そこで出会う梨花の別人格、フレデリカ=ベルンカステル。彼女は言う。自分は何度も繰り返される雛見沢の物語を、外側から見ることのできる存在だと。いくつもの物語のカケラから導き出された、3つのルールから、梨花は自分を殺した犯人探しを始める。
【みどころ】
竜騎士07氏の作品では『うみねこのなく頃に散』も手がけている傍ら、オリジナル作品もガンガンオンラインで連載している桃山ひなせ先生が作画担当になっている。待望の羽入(はにゅう)登場編でもあり、黒梨花(くろりか)と呼ばれる、普段とは違う古手梨花(ふるでりか)の姿が描かれているのが新鮮だ。
今回梨花が巻き戻ったのは、綿流しの祭りの2週間前。彼女の命はもう一ヶ月も残っていなかった。それでも梨花は、過去のカケラを思い出し、奇跡を起こそうとする。しかしどんどん諦めていく心。しかしカケラの記憶を受け継いでいるかのような前原圭一(まえばらけいいち)の前向きな言葉に、運命を覆す決意を新たにする。
そして圭一だけでなく、次々と記憶のカケラを無意識に思い出していく仲間たち。もう二度と同じ過ちは繰り返さない──!あの東京のエリート、赤坂衛(あかさかまもる)の運命さえ変わっていた現実はたのもしかったのに、北条沙都子(ほうじょうさとこ)の叔父が帰ってきた途端、歯車が狂いだす。大人にも児童相談所にも沙都子は救えない。そんなのことは梨花が誰よりも知っていた。
しかしここで圭一が立ち上がる!足しげく児童相談所に通い、村長や園崎家当主のお魎(おりょう)たちにまで掛け合う仲間たちの強さや団結力、物語のテンポの良さや、強運の巡り合わせには圧巻の感動がある。ここは『皆殺し編』の一つの醍醐味だろう。沙都子が運命に打ち勝つ場面などは、涙を流すシーンでもあるかも知れない。
そこからラストシーンまでは駆け足で進む。息もつかせないアクションや頭脳プレイに感激しつつも、とうとう「その時」はやってくる。この編は『皆殺し編』……しかし最後にレナは羽入に問いかける。「名前も知らないあなた」と──。奇跡が起こせなかったのは、奇跡を信じていなかった人がいたから。羽入が諦めていたからだとレナは言う。
そしてラストの『祭囃し編』へと物語のカケラは動いていく……。
【作品データ】
・作者:原作・監修/竜騎士07 作画/桃山ひなせ
・出版社:スクウェア・エニックス
・刊行状況: 全6巻
