ドMな主人公『えむえむっ!』テレビアニメスタート

えむえむっ! 10 (MF文庫 J ま 1-15)

主人公は高校一年生の砂戸太郎(さどたろう)。名前は‘サド’ですが、‘マゾ’の体質を持ってます。それも筋金入りの。『えむえむっ!』は、そんな彼の物語です。

‘サド’と‘マゾ’の意味が分からない人(どれだけ居るのか分かりませんが)のために、ちょっとだけ説明を。

暴力的な言動を‘与える’ことによって快感を得てしまう体質を‘サディズム’略して‘サド’と言います。その反対に‘受ける’ことによって快感を得てしまう体質を‘マゾヒズム’略して‘マゾ’と言います。語源は作家のマルキ・ド・サドだったり、またも作家のレオポルド・ザッハー・マゾッホだったりします。「虎は死して皮を残し、人は死して名を残す」ってなことわざがありますが、こんな形で名前を残すのも作家冥利かも。

ヨコですが、サドの名前でなんとなく思い出すのが『宇宙戦艦ヤマト』に出てくる船医の佐渡酒造(さどさけぞう)。まぁ、どっちにしても、ろくなもんじゃないなぁと。

さて砂戸君は、この体質を治すために、生徒の願いを叶える第二ボランティア部に相談します。普通は精神科医や心理カウンセラーですよね。でも砂戸家に代々伝わる体質だそうですから、「おぼれるものは藁をもつかむ」とばかりに、最後の手段なのかな。そして周囲の女の子達を巻き込んでドタバタとなり、治らないままに漫画にアニメにと発展してしまいました。

初出はメディアファクトリーのMF文庫。それを元に「月刊コミックアライブ」で漫画化。文庫本は10巻まで、コミックスは4巻まで発行済み。当然のことながら、治療(例:ヒロインのフルスイングで打たれたボールを股間で受ける)は一進一退……どころか悪化の兆しもありそうです。こんなのは習慣病のように、ある程度は上手く付き合いながら生活していくよりないと思うんですが。砂戸君にとっては、そうは行かないんだろうなぁ。

この10月からテレビアニメが開始されます。先行して9月からラジオ番組、「えむえむっ!ラジオ 第二ボランティア部 出張所」が開始しています。もう聞いた人がいるかもしれませんね。

もちろんテレビアニメになったからと言って、砂戸の体質が治るわけでもないでしょう。悪戦苦闘する彼を微笑ましく見守ろうではありませんか。

【関連URL】
・テレビアニメ『えむえむっ!』公式サイト
http://www.butaro.net/

・メディアファクトリー文庫『えむえむっ!』紹介ページ
http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/pickup.html

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