魔女の宅急便 (福音館文庫 物語)

賛否両論! 児童文学の金字塔『魔女の宅急便』映画実写化

魔女の宅急便 (福音館文庫 物語) 『魔女の宅急便』といえばジブリ作品――という認識は半分正解で半分間違っている。宮崎駿監督によるジブリ作品も秀作には違いないが、それもまた、名作と謳われた児童文学『魔女の宅急便』(著・角田栄子)があってこそ生まれた。

その『魔女の宅急便』が、今度は実写映画として世の中に旋風を巻き起こす。キキ役は美少女コンテスト三冠女王・武井咲の妹分である小芝風花だ。小芝にとっては初映画、初主演となる。ビッグタイトルだけに世間の注目度は高いが、500人のオーディションから選ばれた実力はいかほどのものか厳しい視線もあるようだ。パン屋の女将・おソノ役に尾野真千子、主人・フクオ役に山本浩司と実力派俳優たちが次々と抜擢されていく本作。まだ他の配役は発表されていないが、おそらく錚々たるメンバーが集うことだろう。

本作では、『呪怨』などホラー作品で注目を集める清水崇監督が手腕を振るう。「ようやくホラー以外の映画を手掛けられる」と大喜びの清水監督が創り上げる『魔女の宅急便』は、どんな作品に仕上がるのか。清水監督はあるインタビューの中で、「『あの作品に挑むなんて無謀な……』と言われるでしょうし、偏見や先入観を抱かれるでしょうね」とジブリ映画に大きな敬意を表しつつ、「自分の世界観とセンスで取り組むのみです」と映画制作への意欲を語った。

脚本を手掛けるのは、『八日目の蝉』で第35回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞し、『おおかみこどもの雨と雪』で細田守監督と脚本を執筆した奥寺佐渡子だ。心情を描き出す確かな才能が、本作でどのように活かされていくのか楽しみにしたい。

ジブリ映画が原作の第1巻を描いたのに対し、実写映画は第1巻、第2巻をまとめて映し出していく。魔女の力を取り戻して英雄になったキキと、念願だった人力飛行機の飛行に成功したトンボの恋の行方が気になる。

名作の児童文学に、秀作アニメのイメージが出来上がっている『魔女の宅急便』。実写化への世論は賛否両論だが、それだけに我関せずではいられない。

【原作データ】
『魔女の宅急便』  
作者:角田栄子  
出版社:福音館書店  
刊行状況:全6巻(完結)

原作は、1985~2009年の長い年月をかけて全6巻が刊行された。魔女として修業に出た少女・キキが多くの人と関わり成長していく姿が描かれている。国内だけで180万部もの売り上げを記録した同作は、アジアやヨーロッパなどの数カ国でも翻訳版が出版された。

【コミックスデータ】
『魔女の宅急便 アニメージュコミックススペシャル―フィルムコミック』
作者:角田栄子 / 宮崎駿  
出版社:徳間書店  
刊行状況:全4巻(完結)

1989年に公開された、宮崎駿監督によるスタジオジブリ『魔女の宅急便』をフィルムコミックスにした作品。アニメそのままの鮮やかな映像を、本の中でそのまま楽しめる。

【関連URL】
・『魔女の宅急便』コーナー(原作公式サイト)
http://kiki-jiji.com/hoge/majo/

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