遂にアニメ化決定!!何気ない日常を鋭く描く『団地ともお』の世界

【あらすじ】
どこにでもある団地、普通の一家、木下家の日常をテーマに描かる心温まるヒューマンストーリー。主人公の「ともお」は丸顔で遊ぶことが大好きなどこにでもいる小学生。中2の姉の君子、専業主婦の母哲子、単身赴任を続け家に滅多に帰ってこない父の鉄雄。団地周辺に住む人々を中心に、ゆっくりと無理なく進む物語は、読む人をどこかノスタルジックな心持ちに誘う。

【みどころ】
私的なことで大変恐縮だが、『団地ともお』を初めて読んだのが3年前の2010年。日常のどこにでもあるが、現在の日本で失われつつある、コミュニケーションの必要性を感じさせられた。ふと、日本の良き原風景とは、こういう世界のことを言うのではないか、と衝撃を受けたことを記憶している。

作者の小田扉の作品は心地よい脱力感に特徴がある。『マル被警察24時』『男ロワイヤル』『江豆町ブリトビラロマンSF』『こさめちゃん』など読み切りから、連載、4コマまで幅広いジャンルを網羅するが、源泉にあるのは少しシニカルで、笑いを大切にする気持ち、というベースは揺るがない。

特に2003年から連載スタートした本作は、毎回10ページ程度の短編形式で、今年で連載10年を迎えた。

ともおの友達の小学生達、団地に住む近所の人々、家族内での会話。何処か懐かしさを感じさせられる理由は、恐らく誰でも通ってきた道、また誰でも会ってきた人々を詳細まで、描ききっている構成力にある。

架空のプロ野球リーグ、カードゲーム、ドンジャラ、ペン回し、射撃や、夏祭り。子供の頃に熱中した遊びや、小学生ならではの悩みを浮き彫りにする。派手なストーリーはない、飛び抜けた画力でもないと思う。その分細かい設定で、読者を物語に引きこませることに、小田扉は長けている。

今年の春に、NHK総合にてテレビアニメが放送される予定とのこと。NHKも今の時代に『団地ともお』が必要な漫画と感じてくれて、アニメ化されるのなら嬉しい限り。笑いあり、涙ありのユーモラスな世界観を堪能したい。

【作品データ】
作者:小田扉
出版社:小学館
刊行状況:21巻まで(続刊)

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