小学館、週刊ビッグコミックスピリッツで不定期連載中の『闇金ウシジマくん』がTBS系列でドラマ化される。
題名の通り、闇金「カウカウファイナンス」を営業している丑嶋馨(うしじまかおる)が主人公。名前はカオルと可愛らしいものの、外見、性格共に強烈なキャラクター。もっともそれくらいでないと、闇金の運営などできないはず。彼や仲間(部下)達の、金に絡んだ毎日を描いている。基本的にハッピーエンドの話は少なく、金を借りた人間が破滅、場合によっては死亡することもある。その露骨な表現が人気に繋がる面もあるが、果たしてテレビドラマに向くだろうか。
かつて講談社、週刊モーニング連載の『ナニワ金融道』がテレビドラマ化された。辛らつな話も多かったが、それでも一応は法律に則った金融会社の体をなしており、ハッピーエンドとなることも多い。またテレビドラマ化にあたって、キャストの一部を女性にするなど、テレビ向けの変更も行われた。
しかし『闇金ウシジマくん』のカウカウファイナンスは明らかに違法組織であり、ストーリーも輪をかけて悲惨な話がほとんどだ。いかに深夜枠であっても、漫画のストーリーのままにテレビドラマ化されることはないだろう。ドラマスタッフの手腕に期待したいが、骨抜きにされて「ドラマ化しなきゃよかった」とならない事を願おう。
コミックスは18巻まで発売中。連載が不定期ながら、年3冊程度のペースでコンスタントに発行されている。また人気を反映してか、丑嶋馨のフィギュアや、Tシャツ、パーカーなども販売されている。もちろんデザインには強烈なものがあるため着る人を選ぶのは言うまでもない。興味があって、度胸がある人にのみお勧めだ。