週刊モーニングで連載中の『GIANT KILLING』がアニメになってNHK BSで登場。放送は4月4日からの全26話。従来のサッカー漫画とは違った『GIANT KILLING』の世界が楽しめそうだ。
【あらすじ】
弱小プロサッカーチームのETU(East Tokyo United)は、建て直しのため、かつての名プレーヤーだった達海猛(たつみたけし)を監督に迎え入れる。達海はチームメンバーの特徴を引き出すと共に、相手チームの弱点をえぐる戦術を立てて、強豪チームと戦っていく。
【レビュー】
題名の『GIANT KILLING』は、格下が格上に勝利する“番狂わせ”を意味する言葉。漫画内でも、弱小チームのETUが、J1の強豪チームにギリギリの勝利を収める。
弱小と呼ばれるETUにも、それなりの選手は揃っている。しかし個性がぶつかりすぎて結果に結びついてこなかった。そこを監督に就任した達海が、いかに手綱を握っていくかが、最大の魅力となっている。もちろん都合よく勝利ばかりが続くわけではなく、手痛い敗戦をこうむることがある。それ以降のチームの建て直しも、見るべき点のひとつ。
作者のツジトモ氏は、1977年、北海道生まれでイラストレーターの出身。画風には若干クセがあり、好みの分かれるところかもしれない。正直、登場する女の子や女性は、可愛くもなく、美人とも言いがたい。が、男の世界には、そんな路線は不要だろう・・・・・・多分。
2003年、earlyモーニングにて、老作家と青年秘書を描いた『GHOST』でデビュー。その後、モーニングにて大怪我から復活した投手の物語『スリーストライクス』が掲載された。
『GIANT KILLING』は、話題になったサッカー漫画『U31』の原作者である綱本将也氏を迎えて、同氏初の連載となった。ただコミックス9巻までは、原作者が綱本将也となっているが、10巻以降は原案・取材協力と変わっている。またこの作品がきっかけになり、Jリーグのポスターなども手がけている。
3月現在、コミックスは13巻まで発行済み。
連載では、シーズン後半を前に夏のキャンプイン。大きな戦力補強がない中で、達海監督ならではのキャンプメニューが消化されていく。今後、どのような形でシーズン後半を迎えるか、そして戦っていくかが注目される。