狼少女との恋の行方は?『尾守つみきと奇日常。』

今回は小学館「週刊少年サンデー」で好評連載中の『尾守つみきと奇日常。』(森下 みゆ)を紹介します。

物語は主人公である真層友孝(しんそう ゆたか)が、ちょっと遠めの景希高校に進学するところからスタート。ただし、景希高校には「幻人」と呼ばれる存在が多数通っていることから、普通とは異なる高校生活になっています。本作における「幻人」とは、ウェアウルフ(狼人)、鬼、メデューサ、吸血鬼、ユニコーン、ドラゴンなどなどのことで、他の作品では「亜人」「異種族」「妖怪」などと呼ばれる存在です。友孝が自宅から距離のある景希高校に進学したのは、他人の目を気にしすぎる性格で人間関係に疲れてしまったから。しかし、その性格が幻人の多い本校では人間関係を慎重に進めるメリットにつながっていきます。

友孝が最初に出会った幻人がウェアウルフの尾守つみき(おがみ つみき)。本作のメインヒロインであり、友孝と良い関係になりつつある存在です。パッと見、可愛い女の子なのですが、獣耳とフサフサの尻尾があり、足のサイズが30センチと手足が大きめ。靴下が破れがちになるほどの尖った爪をするなど、ちょっと(かなり?)人間と変わった外見をしています。さらにウェアウルフならではの特徴として、力が強かったり嗅覚や聴覚が優れていたりなんてことも。でも、まあ、可愛いですしね。基本的に、つみきは友孝を気に入っており、友孝もつみきが気になっているため、まさに友達以上恋人未満という関係。ただし種族の違いもあってか、そこから先に進むのは、なかなかに難しそうです。作中でも異種族の婚姻がどうなるかは明確に描かれていません。

前述のように、連載が進むにつれてさまざまな「幻人」が登場します。その中で、透明人間の気筒透生(きとう すい)とメデゥーサの蛇園三麗(へびぞの みれい)が見事カップルに至りました。もちろん、どちらも幻人なりの悩み事を抱えているのですが、友孝やつみきらのサポートもあって、なんとかカップル成立。ただし、まだまだ清い交際に留まってる様子です。まあ、少年誌ですしね。

そして漫画ならではの定番とも言うべきライバルが出現。サキュバスの夢中杏恋(ゆめなか あこ、5巻表紙にいる角と尻尾のある女の子)が、なぜか友孝を気に入った様子で、必然的につみきと三角関係になっています。漫画が進めば結局はつみきが勝つんでしょうけど、そこに至るまでの展開は、なかなか面白いものがありそうです。個人的には、友孝の姉妹や、つみきの兄弟姉妹の出番がもうちょい欲しいところ。番外編とかでもないのでしょうか。

2023年に始まった連載は単行本10巻が18日に発売。十分にストックもできたと思うので、そろそろアニメ化を期待したいですね。それなりに企画が上がっているかもしれませんが、今のところ表に出てきていません。まあ、長期連載の体制に突入したようですし、2~3年の内には何かの動きがあることを期待しましょう。

【作品データ】
作者:森下 みゆ
連載:小学館「週刊少年サンデー」連載中
刊行状況:1~10巻発売中