人間世界に住む妖怪たち『化けの皮のヒトバケ』

今回は小学館「ビッグコミック」で連載中の『化けの皮のヒトバケ』(佐藤さつき)を紹介します。

主人公は元雪女のヒトバケである氷室六花(ひむろ りっか)。猫又の妖怪である又太(またた)と2人(1人と1匹?)で暮らしています。

ここで肝心なのは“ヒトバケ”の定義。人間世界で暮らすために妖怪が人間のようになった姿を“ヒトバケ”としています。ですので、妖怪としての特徴や能力は薄めですが、やはり普通の人間とは異なる部分が少なからずあります。

六花の祖母である垂氷(たるひ)は、“ヒトバケの母”と呼ばれるほどに多くのヒトバケに慕われていました。その垂氷がヒトバケから何度も相談を受けていたことから、六花もその後を継いで…と行けば良かったのですが、六花の内向的かつ強引な性格により、相談結果は、なかなか一筋縄では収まらないようになっています。

さて本編ですが、当初はヒトバケとしてスーパーに勤務する六花と同僚男性の日野を中心に話が進んで行きます。日野が六花に好意を寄せているのは、読者にも周囲にも丸わかりなのですが、感情に疎い六花は気づいていないのが、まあお約束。でも六花の反応を見る限り、少しずつ惹かれている様子があるので、その内くっつくのでしょうね。

そんな展開が変わったのは、六花の母である霰(あられ)が登場した辺りから。霰は年の頃なら40~50歳なのでしょうけど、外見は20代にも見える若いままで、遠い親戚のお姉さんとの設定を周囲に押し付けています。

でもって、六花を狙うヒトバケの“わいら”も現れたことで、緊迫した雰囲気が増えつつあります。どうやら妖怪達がヒトバケになるにあたって、六花の祖母である垂氷ら賛同する妖怪達と、それに反対する妖怪達との間にひと騒動あった模様。そこで“黒い雪女”の異名を持つ霰が大活躍したらしいのですが、まだ明らかになっていない謎が山盛りです。

まあ、なんやかんやで騒動は落ち着いて、また霰はどこかに旅立って、六花と日野はくっついて万々歳なんだろうなとは思うんですが、どうやって六花が争いをまとめるのかが気になります。いや、そもそもまとまらないまま争いが終わる可能性も十分にあるのですが。

佐藤先生の作品には「週刊少年サンデー」にて連載されていた『妖怪ギガ』もあります。タイトルで分かるように、こちらも妖怪がてんこ盛りの内容。興味のある方は、『化けの皮のヒトバケ』ト合わせて、ぜひご覧ください。

【作品データ】
作品:化けの皮のヒトバケ
作者:佐藤さつき
連載:小学館「ビッグコミック」連載中
刊行状況:1~2巻発売中、3巻3月30日頃発売予定

【作品データ】
作品:妖怪ギガ
作者:佐藤さつき
連載:小学館「週刊少年サンデー」連載
刊行状況:全11巻