ピュアな恋愛というのは、多くの人が憧れます。皆さんの中にも、そういう恋をしたいと思う人は多いのではないでしょうか。実際、そういう恋愛を経験すると、優しくなれるのかなと、筆者自身は思ったりもします。
戦前は、そういう恋愛も多かったのかもしれませんね。そんなピュア度が高い恋愛を描いたのが、西香はち先生の『波うららかに、めおと日和』です。本作は、2025年9月時点で累計発行部数が150万部を超えています。
【作品紹介】
舞台は、昭和11年戦前の日本。関谷なつ美が本作の主人公です。
当時20歳のなつ美に、父が結婚相手を見つけてきます。その人は、帝国海軍中尉の江端瀧昌。
瀧昌は両親を亡くしており、不愛想で無口で無表情な人物ですが、なつ美思いで優しい性格をしています。
一方のなつ美は男性への免疫がなくピュアな性格で……。
さまざまな困難が待ち受ける中、少しずつ距離を埋めていく、ピュアラブストーリーです。
【作品の見どころ】
本作の見どころは、なつ美と瀧昌の恋の行方にあります。
戦前の日本は第二次世界大戦を控え、訓練に忙しい毎日を送っていました。それは、帝国海軍中尉の瀧昌も例外ではなく、訓練のため不在となることが多くなっていました。
その上、なつ美は初夜の過ごし方がわからず、瀧昌も無口で口下手となかなか大変な中、なつ美の優しさにより、少しずつではあるものの距離を縮めていく過程が、丁寧な絵柄に込められています。
そして、恋愛の初々しさが、作品を盛り上げている点も見逃せないポイントです。
特に、ピュアラブストーリーを好む方は、ぜひ読んでもらいたいと思います。
【作品データ】
作者:西香はち
出版社:講談社(コミックDAYS)
※コミックDAYSにて試し読みできます
刊行状況:既刊9巻
