「idolatry」には、やみくもな崇拝、狂信的な忠誠という批判的な意味があります。懸命に推したくなるほど好きな人がいるのはいいことです。しかし、それがあまりにも行き過ぎた行動につながると引いてしまうかもしれません。
そんな、推し活を描いた作品が、大鷹シン先生原作、ホマレ先生作画の『アイドラトリィ』です。ちょっと危険な匂いのする推し活を覗いてみませんか?
【作品紹介】
主人公は、女子高生の陽見循菜。彼女の生きがいは、好きなアイドル・槻城ふわりを押すことです。
しかし、ふわりがいたアイドルグループが解散してしまいます。失意に暮れる循菜でしたが、そのふわりがアイドルオーディション番組に応募するという情報を得ました。
総勢100人の中から、推しが頂点に選ばれるために循菜が自らオーディションに出場して暗躍することを決意して……。
人生をかけた推し活を描いた物語です。
【作品の見どころ】
本作の見どころは、あるアイドルが好きすぎるあまりにとんでもない方向に行こうとする熱情にあります。
実際、本気で好きなものに夢中になる人は、お金に糸目をつけません。
本気で、好きなもののためにすべてを注ぎ込むのです。
周りから見れば「もったいない」と思うことでも、本人にとってはまったく惜しくない。
そんな経験をしたことがある人なら、循菜が熱狂的になる気持ちも理解できるのではないでしょうか。
【作品データ】
・原作:大鷹シン
・作画:ホマレ
・出版社:講談社(週刊少年マガジン)
※「マガジンポケット」でも読めます
・刊行状況:既刊1巻
