職業訓練校から正社員を目指す『無職の学校~職業訓練校での200日間~』

年間約500人の失業者が、再就職を目指して通うのが職業訓練校です。そのコースは、ものづくり系からWeb系、事務系などさまざま。国や地方自治体、もしくは訓練を委託された民間企業で、受講生はキャリアチェンジやスキルアップを目指していきます。

このように、受講料が基本的に無料なので、うまく使えば一定の効果がある職業訓練校。その実態を舞台にした作品が、今回ご紹介する清家孝春先生の『無職の学校~職業訓練校での200日間~』です。

【作品紹介】

最初にも書いたように、年間約500人の失業者が再就職を目指して通う職業訓練校。わかりやすく書くと、社会人のための学校という感じでしょうか。

そこに集まる人は、年齢も過去のすべてバラバラ。しかし、彼らにはある共通点があります。それは、現時点で全員が「無職」であること。

本作の主人公は、ある青年の赤松利隆。彼には、しっかりものの姉・彩花がいます。幼い頃に両親に捨てられ、唯一の肉親となる姉と二人暮らし。俊貴は高卒で就職活動をしたものの、その時の圧迫面接がトラウマとなり、約7年ずっとアルバイトをし続けてきました。

そんなある日、姉が婚約したという話を聞いた利隆。せめて、結婚する姉を安心して送り出そうと、正社員として就職しようと考えます。

本作は、職業訓練校に通うことからはじまる、利隆の成長記です。

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【本作の見どころ】

本作の見どころは、高卒時の圧迫面接により、7年間近所のコンビニでアルバイトしかしてこなかった利隆が、正社員を目指して奮闘する姿です。

アルバイトは悪いことではありませんが、ある程度の給料はもらえるため、つい抜け出せずにそのままズルズルと行ってしまうことはよくあります。

そんな毎日から脱却しようと奮闘する弟。それを、時には厳しいことをいいながらも影から支える姉。

第1話で、一緒に試験を受けた人との会話で、利隆は職業訓練校を受けた理由について、こう語ります。

「姉が結婚するので、新しいスーツがほしい。それをスパッと買えるようになりたい」

これだって、立派な理由です。

実際、本作の作者である清家孝春先生も、職業訓練校に通っていた時期があるとのこと。合格発表までのドキドキ、試験制度について質問するときのやり取り、面接での緊張感、実際の訓練での様子まですべてが現実感を持って描かれています。

また、作者が在住している大阪府の大阪労働局では、作者が描き下ろしたオリジナルストーリーが無料で読めるので、そちらも合わせて読むと、より作品を楽しめるでしょう。

【作品データ】
作者:清家孝春
出版社:小学館(ビッグコミックスピリッツ)
ビッコミにて試し読みできます
刊行状況:全4巻