自分を解放してみませんか?『愛されなくても別に』

少し重たい話かもしれませんが、このページを読んでいる人に質問です。もし、産んでくれたはずの母親が、ただただ浪費するだけで、自分を苦しめるだけの存在だったとしたらどうでしょう?あなたは、それでも母親を愛することができますか?

ただ、実の親であれば、それでも少しでも期待に応えようとする。それが、実の子どもなのかもしれませんね。今回紹介するのは、浪費家の母親に振り回される娘が、ある女性との出会いをきっかけに、少しずつ希望を見つけていく物語、武田綾乃先生原作、シェリーリリー先生作画の『愛されなくても別に』です。本作は、南沙良さん主演で映画化されました。

【作品紹介】

本作の主人公は、大学生の宮田陽彩(ひいろ)。彼女は大学生です。しかし、学生として学業に励む時間以外は、その大半を学費と生活費のため、バイトに費やしています。母親は浪費家で、ろくに家事もしないため、帰宅すると母親のために家事もこなす毎日。

そのため、遊ぶ時間もなければお金もなく、友だちさえもいない有り様。ただただ人生を消費するだけで、毎日精神と体力をすり減らしながら生きていたのです。

そんな彼女でしたが、ある日「親を捨てた」という江永雅という女性と出会い……。

少しずつ、その日常が変わっていきます。

本作は、現代社会の負の側面を抱えて生きてきた大学生が、人との出会いを通して今への希望を見つけていく物語です。

【本作の見どころ】

ただただ男をとっかえひっかえしたり、娘が稼いできたお金をあてにして浪費したりするなど、はたから見たらロクでもなさそうな母親に見えます。

そんな母親でも、愛し続ける娘の陽彩。

そんな陽彩は、本当に不幸慣れしており、言葉は悪いかもしれませんが「不幸中毒」のような感じです。

そんな彼女も、大学で江永雅という女性と出会い、この先どうなっていくかはわからないながらも、今を生きるための希望を見つけていきます。

現代社会は、幸せそうに生きる人がいるその裏で、毒親による虐待や貧困に苦しむ人が多くいるのが現実です。

その沼にどっぷりとハマってしまった人たちが、どのようにしてその沼から抜け出していくのかが、本作の最大の見どころといえます。

【作品データ】
・原作:武田綾乃
・作画:シェリーリリー
・出版社:講談社
パルシィにて一部試し読み可能
・刊行状況:既刊1巻(以下、続刊)