青井葦人の成長記!Jユースサッカー巨編『アオアシ』

ドイツでいうブンデスリーガ、イングランドでいうプレミアリーグにあたるのは、日本ではJリーグです。どの国のサッカーリーグでも、プロクラブチームは12歳以下から上は高校生年代にあたる18歳以下までのアカデミーと、トップチームを有するのが一般的です。

ただ、プロクラブのアカデミーは、私たち一般人ではなかなかわかりにくいのが実情ではないでしょうか。サッカーマンガでは一般的とはいえない、クラブユースをテーマにした作品として、小林有吾先生作画のサッカー巨編『アオアシ』を紹介します。本作は2025年3月時点で、累計発行部数が2300万部を突破したヒット作です。

【作品紹介】

本作の主人公は、愛媛県に住むサッカー少年・青井葦人。

所属するサッカー部は決して強いとはいえませんが、葦人はエースフォワード(FW)で、そのボールへの嗅覚とフィールド全体を見渡す高い俯瞰能力を持っていました。

そんな彼のサッカーへの情熱と、上達の早さをいち早く見抜いていたのが「東京シティ・エスペリオンFC」ユースチーム監督の福田達也でした。

福田は、試合終わりの青井葦人に声をかけ、ユースのセレクションを受けてみないかと勧誘します。

セレクションで対戦したのは、ユースチームの二軍。苦戦したものの、なんとか合格。

そこからはじまった、Jユースを舞台にした葦人の成長物語です。

https://platform.twitter.com/widgets.js

【本作の見どころ】

本作の見どころは、田舎のサッカー少年・青井葦人の成長です。

初期の頃の葦人は、才能の片鱗こそあったものの、お世辞にもうまいとは言えません。

個人技が拙い上、個人戦術がまったくできなかったので、使いやすいとは決していえなかったでしょう。

それでも、アドバイスを素直に聞いて取り入れようと努力したことで、少しずつその才能が開花して、ついには世界とも戦えるレベルになっていく。

スポーツをテーマにしたマンガは、近年の傾向として現実に即して細かく描かれていく作品が主流を占めつつありますが、本作『アオアシ』も例外ではなく、私たち大人にとってもさまざまなものに対して上達するためのヒントを得られる作品になるのではないでしょうか。

【2026年には第2期アニメが放映決定】

2022年には第1期アニメが、NHKEテレにて放映された『アオアシ』。連載は2025年6月で終了したものの、第2期が同じくEテレで放映されることが決まりました。

アニメでは、最後に現役Jリーガーが凄ワザを見せてくれるコーナーがありましたが、今回も見られるのでしょうか。

全国のサッカー少年・愛好家に夢を見せてくれるアニメであってもらいたいものですね。

【作品データ】
・取材・原案協力:上野直彦(1~17巻)
・監修:飯塚健司(18巻~)
・作画:小林有吾
・出版社:小学館(ビッグコミックスピリッツ)
ビッコミにて一部試し読み可能
・刊行状況:既刊39巻(以下、続刊)