33歳と80歳、年の差同居の物語『あっちゃんち』

一つの家屋で複数人が共同体を形成する共同生活。たとえば、同性・異性との同居や結婚前の同棲も、共同生活のひとつといえます。日本でも25年くらい前から知られるようになったシェアハウスを思い浮かべる人も多いでしょう。

同世代もしくは同い年くらいの同居ならまだしも、年齢差があると戸惑いも多いかもしれません。今回は、親子ほど年齢の離れた女性同士の共同生活物語、西炯子先生の『あっちゃんち』を紹介します。

【作品紹介】

本作の主人公は、垣ノ内亜希子。地方から東京に出てきた33歳の女性です。

舞台は、西荻窪のある商店街。なりゆきで「ワール堂」という、ちょっと変わった雑貨店の経営を引き継ぐところから、物語がはじまります。

しかし、亜希子はこれまで商売をしたことがなく……。当初のやる気とは裏腹に、赤字続きでお店の家賃さえままなりません。。

33歳になって、何をやってもうまくいかない現状に打ちひしがれそうになる日々でした。

そんなある日、帰宅途中の道すがら。

「拾ってください」と書かれた段ボールを目にします。

何が入っているのかと思ったら、出てきたのは謎のおばあちゃん・あつ子で……。

突然はじまった、女ふたりの共同生活を描いた人情コメディーです。

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【作品の見どころ】

『あっちゃんち』の見どころは、年の差コンビの日常にあります。

ふたりのあっちゃんは、それぞれ33歳と80歳。

その年の差は、なんと47歳。

親子どころか孫でもおかしくないような年齢差です。

最初こそ疎ましく思っていたものの、一時は即時退去を覚悟していたのがなぜか家賃の支払いを待ってもらえるようになるなど、年の差同居をはじめてからというもの、あつ子の出会いによって亜希子に思わぬ幸運が舞い込んできます。

一見凸凹すぎる二人の同居は、どんな進路を辿っていくのか楽しみに読んでいきましょう。

【作品データ】
・作画:西炯子
・出版社:小学館(月刊flowers)
公式ページで、試し読みできます
・刊行状況:既刊1巻(以下続刊)