「帰りの会」というと、小学校でよくある光景ですね。基本的には毎日の振り返りと、それぞれの児童に希望や目標を持たせること、それぞれに与えられた当番や係の連絡、翌日の予定を把握することで学級のまとまりを深める目的があります。
しかし、これが特定の誰かをつるし上げる目的で使われるとしたら、当事者はどのように思うでしょうか。盗難事件をキッカケにはじまったいじめにまつわる人間模様を描いた物語が、君塚力先生原作、日丘円先生作画の『帰りの会をはじめます。~いじめ裁判開廷~』です。
【作品紹介】
作品の舞台は、市立春丘小学校。主人公は、学級委員長の北見くんです。
6年2組の帰りの会の日常から、物語がスタートします。
クラスの一部から「委員長が真面目すぎるから、帰りの会が長い」という不満が出る中、東条ひまりさんという転校生がやってきて……。
しばらくすると大事なレアカードを盗まれる事件が起き、クラス全員が東条ひまりを犯人扱いします。
そこから始まる、極限の人間模様を描いた物語です。
本日「帰りの会をはじめます」最新話が更新されています。
また4月12日に単行本の1巻が発売されますので是非よろしくお願いしますー!https://t.co/x2iKx7F9Sd pic.twitter.com/IMviKHRZzk— 君塚 力 (@Chikara_ra) April 3, 2025
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【作品の見どころ】
本作の見どころは、極限状態に置かれた人間の本性にあります。
イジメそのものは、学校と名前がつくものすべてにあるのが現実です。もちろん社会にもあります。大人がイジメをやめられないのだから、子どもにするなと言ってもムリというものでしょう。
それはさておき、どこまでも我慢をしてきたもしくは強いられた人は、一度立場を逆転させると歯止めのない反撃を試みるのも、人間の本性のひとつといえます。
一見、強い立場にいるように見えた神崎や担任だった小野。
彼らが裁かれる側に回った時、どのような態度に出るのか、そしてこの裁判(復讐劇)はどの方向に進むのか怖い面もあるものの楽しみです。
【作品データ】
・原作:君塚力
・作画:日丘円
・出版社:スクエアエニックス(ガンガンコミックスONLINE)
※公式ページで、試し読みできます
・刊行状況:既刊1巻(以下続刊)