「ストレス」「痛み」と聞くと、皆さんは何をイメージするでしょうか?強いストレスにさらされると、突然胃が痛くなるなどの反応が出ます。しかし、私たちはまったくストレスが無くても逆に生きていけず、結局はある程度のストレスは必要なのです。
ただ、できれば悪いストレスや痛みは、できるだけ少ないほうがいいのは確かで……。そんな女性の本音を描いた作品として、瀧波ユカリ先生の『わたしたちは無痛恋愛がしたい 〜鍵垢女子と星屑男子とフェミおじさん〜』を紹介します。
【作品紹介】
本作の主人公は、鍵垢のSNSでしか本音を履けないOLの星置みなみ。
彼女は、顔だけイケメンのクズ(星屑男子)に雑な扱いをされる、見知らぬ人にわざとぶつかられる、職場などで「女」の役割を押し付けられるなど、散々な目に遭うたびに友人の栗山由仁や恵比島千歳に愚痴ります。
みなみの願いは、苦しくない人間関係を築くこと。つまり、痛みのない人間関係を持ちたいと考えているのです。
考えごとをしていた時、帰りの電車で男性にぶつかられて貼った肘で、見事に転んでしまいます。
そこに現れたのは、フェミおじさんこと月寒空知で……。
そこから10年経ち、30代になったみなみ。結婚した同級生夫婦が、ワンオペ育児やDVなど生きづらさを抱えている現状に直面します。
そんな「痛み」を抱えながら生きる女性を描いた作品です。
『わたしたちは無痛恋愛がしたい』欠品が続いていた3巻に重版がかかり、ネット書店にはおおかた在庫が行き渡ってます!なぜかAmazonには無いけど他ではだいぶ買いやすいので、紙派の方はぜひこの機会にお買い求めください☺️ pic.twitter.com/su2EfGQYT9
— 瀧波ユカリ (@takinamiyukari) April 6, 2025
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【本作の見どころ】
社会に出ると、男性は男性らしさを、女性は女性らしさを演じてしまう場面が多々見られます。
それは「男の人ってこう」「女の人はこうあるべき」など、ステレオタイプがあり、どうしてもそこに寄せてしまうことに起因しているのではないでしょうか。
どうしても力の不均衡のような痛みを感じてしまう場面は、誰にでも少なからず経験があると思います。
しかし、対等であればそのような意味民感じずに済むのかもしれません。
「社会に出たなら、そうした痛みを受け入れるべき」というのは正論です。しかし、それを嫌う人がある程度いるというのも現実にいて……。
そうであれば、お互いに不必要な痛みをできるだけなくす努力は必要なのではないかと感じました。
【作品データ】
・作画:瀧波ユカリ
・出版社:講談社(&Sofa)
※コミックDAYSで試し読みできます。
・刊行状況:既刊6巻(以下、続刊)