最近はサッカーに押され気味なところもあるものの、野球は日本人が好きなスポーツで連想される種目のひとつです。野球は実際にプレーする選手、技術指導をする監督・コーチの他、練習や試合のサポートをするマネージャーがいます。
実際、マネージャーの立場からは野球部がどのように見えるのか、気になる人は多いのではないでしょうか。これをテーマにした作品が、山本崇一朗先生の『マネマネにちにち』です。本作は、2013年より約10年連載した『からかい上手の高木さん』以来のゲッサンでの連載となります。
https://x.com/udon0531/status/1910229561230729300
【作品紹介】
物語の舞台は、とある高校の硬式野球部。1年生の女子マネージャー3人が中心人物です。
- 渚茜
- 一ノ瀬かりな
- 姫宮ユキ
顔も違えば、性格も違う。マネージャーになった動機が違えば、野球への情熱も違う。しかし、どこにでもありそうなごく普通の高校にある野球部を応援したい気持ちは同じで……。
本作は、個性豊かな3人の女子マネージャーがぶつかり合いながらもどこか調和する姿、グラウンドサイドでの日常を描いたお話です。
【本作の見どころ】
『マネマネにちにち』の魅力は、女子マネージャー3人の個性です。
マネージャーになった動機はそれぞれ異なり、茜は「なんとなくかっこいいから」というもので、ユキは「彼氏が野球をやっていた」から、かりなは「野球が好きだから」というもの。
どれが正しいとか、間違っているではなく、どんな理由でも最終的に懸命に取り組んでくれれればいいわけですが、見事なまでに異なる個性はやはりマンガでしか描けないなと思います。
そんな3人の個性は、おにぎりの作り方にも表れ……。茜は「握りつぶすくらいがちょうどいい」と言って豪快に作るのに対し、かりなは「塩加減が大切」と言って真面目に取り組みます。それを横目に淡々とおにぎりを作るユキといった構図です。
高校野球を題材にした作品らしく、練習や試合の場面も描かれ、幼馴染の練習に付き添う茜や初めての練習試合で声援を送る3人と顧問のやり取りなど、作者の山本崇一朗先生らしい軽妙さと繊細さが入り混じった描写が見られます。
【作品データ】
・作画:山本崇一朗
・出版社:小学館(ゲッサンにて連載中)
※サンデーうぇぶりで試し読みできます。
・刊行状況:既刊1巻(以下、続刊)