私たちが社会の中で安全かつ快適に暮らすために必要なものが法律やルール。もしも、この世に法律がなかったら、この世の中は、無法地帯と化しているかもしれません。実際、そういう世界があるとすれば、疑心暗鬼になるでしょう。
しかし、程度の軽重は別として、すべて完璧に守っている人はいません。おそらく、少なからず人には言えない秘密を抱えて暮らしているはずです。そんな、知らなくても良い情報を知ったところからはじまるドロドロ劇を描く、オカヤマ先生原作、優木わかな先生作画のSNSホラー『密告交換アプリ』を紹介します。
【作品紹介】
主人公は、帝都大学の大学生・阿部川凛。正義感が強い性格の女性です。
カフェで大学の親友とお茶している日常から、ストーリーがはじまります。
ある日、メッセージアプリのLIMEを開いて出てきたのが、謎めいたアプリの広告。これは、誰かの秘密を入力することで、代わりに希望する誰かの秘密を教えてもらえるという代物でした。
凛は偶然、学内で起こった婦女暴行事件の真相を知ってしまいます。最初は気味が悪いと思っていましたが、このことを闇に葬りたくないと思い、犯人の学生が話していたことを密告アプリに投稿。
すると、その時に付き合っていた彼氏や、親友と思っていた同級生が普段自分のことをどう思っているのかなど、知らなくても良かったことを知ることとなり……。
アプリによって翻弄される人間の心理と、それにより起こるドロドロを描いたSNSホラー物語です。
本日『密告交換アプリ』の単行本が発売されました!
密告交換アプリ(1) (アクションコミックス) https://t.co/BMYK77tNLF
謎のアプリによって人間関係がドロドロになっていくお話です😨
ぜひ手に取って読んでいただけたらうれしいです⚖️🙇 pic.twitter.com/1QndIv7izo— 優木わかな (@yu_kiwakana) December 26, 2024
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【作品の見どころ】
本作は、アプリによってあぶり出される人間の本性と、それに振り回される人間の心理が見どころです。
よく「長所は短所であり、同時に短所は長所でもある」と言われます。長所が悪い方向に行くことで、思わぬ欠点が出てくることがあれば、逆に本来はあまり良くないと思っていた短所によって、救われた思いを味わうなど、どう転ぶかわからないところもあるのが人間です。
どんなに完璧に見える人間でも弱点はあるもの。また、どんなに人にバカにされていたとしても、実は他人が羨むような魅力を持っていたりすることもあります。
このアプリにより、人の心理がどのように変化していくのか、今後の展開を楽しみにして読み進めていきたいですね。
【作品データ】
・原作:オカヤマ(テラーノベル)
・作画:優木わかな
・出版社:双葉社
※Webアクションで試し読みできます
※テラーノベルサイトにて、小説全5話が公開されています。
・刊行状況:既刊1巻(以下、続刊)