「天は二物を与えず」という言葉があります、「多くの才能や資質を与えることはしない」という意味で、これはたとえば芸能人やスポーツ選手の子息でも例外ではありません。素晴らしい才能を持つ人もいる一方、まったく苦手な人もいるなどさまざまです。
大女優の子息として生まれ、端正な顔立ちをした男性と同居することになった三姉妹のラブコメディが、ひらかわあや先生の『帝乃三姉妹は案外、チョロい。』です。2021年末の連載開始から人気があり、2025年3月時点での累計発行部数は130万部を超えています。
【作品紹介】
舞台はあらゆる分野で才能を持ったものが集まり、それぞれの才能を磨くことを目的とした才華学園。
その普通科に転入して、通うことになった綾世優が主人公です。
大女優の綾世昴を母親に持つ優の特技は家事(掃除と料理)。その端正な顔立ちは母親そっくりながら、学業・スポーツ・演技力などの才能はなく、周囲からは「凡人」「ポンコツ」と呼ばれ、落胆されます。
父親はおらず長らく母子家庭でしたが、母親が亡くなり天涯孤独になり……
母の知人の娘で、才華学園の三帝と呼ばれる帝乃三姉妹(一輝・二虎・三和)と同居。
三姉妹が優に対して秘めた恋心を描く、ラブコメディです。
【作品の見どころ】
本作の見どころは、大女優を母に持つ主人公・綾世優と帝乃三姉妹が持つつながりです。
綾世優の母親は大女優で、必然的に周囲からは期待されます。しかし、淡麗な容姿は受け継がれた一方で、学業やスポーツ・演技の才能はなく、周囲からは落胆されています。
それでもまったく気にすることない、精神的なタフさがあり、時には自分の意見を押し通す凄みがある点が魅力です。
そんな優と帝乃三姉妹とその家族が、家族としてつながっていきます。
また、三姉妹それぞれが優に惹かれており、その恋心の行方も見どころといえるでしょう。
【作品データ】
・作画:ひらかわあや
・出版社:小学館(週刊少年サンデー)
※公式ページで試し読みできます
・刊行状況:既刊13巻(以下、続刊)