世界でもっとも地震が多い、我が国・日本。その日本で、今後30年の間に発生する可能性が高い地震のひとつに「南海トラフ大地震」があります。昨年8月にも宮崎県で震度6弱の揺れを観測した際に、南海トラフ地震臨時情報が流れたのは記憶に新しいところです。
東日本大震災のときもそうでしたが、地震はいつ起こるか予測できないので、日頃からどのような準備ができるかが、大きな鍵を握ります。綿密な取材に基づいて、南海トラフ大地震で起こる出来事を描いたマンガが、biki先生原作、よしづきくみち先生作画の『南海トラフ巨大地震』です。
「南海トラフ巨大地震」とはどんな地震なのか?
(1/14)#漫画が読めるハッシュタグ#防災の日2023#南海トラフ巨大地震 pic.twitter.com/KNOzijVt5Q— よしづきくみち@南海トラフ②発売 (@tuchinokojita) September 1, 2023
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【作品紹介】
本作の主人公は西藤命。27歳の派遣社員です。パチンコ店でパチンコを打ちながら、ひたすら「人生って……こんなくだらねえモンだっけ……?」と言っているところから、物語がはじまります。
そんな彼は、友人の結婚式で見た幸せそうな周囲の様子、派遣先の工事現場での理不尽な扱いに押しつぶされそうな毎日を送っており、結果としてくだらない毎日を繰り返す悪循環に陥っているのです。
舞台は2025年2月11日の名古屋港、海で佇んでいるとひとりの老人に声をかけられます。
老人の説教にうんざりして立ち去ろうとした瞬間に、けたたましく鳴り響く緊急地震速報。
永遠に続くと思われた揺れが収まると、眼の前にはこの世のものとは思えない惨状が広がっていて……。
【見どころ】
日本は地震大国です。
昨年のお正月に発生した能登半島地震や2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震などのように、大きな地震が比較的多く発生します。
地震発生後は津波警報が発表されるたびに、アナウンサーの「早く避難してください」という、悲壮感漂う声がテレビ越しに響きます。
それでも逃げ遅れる人はいて、それなりの人数の命が地震や津波によって奪われる現実があるのです。
その時、私たちに何ができるのか。
地震が起きたとき、起きたあと、私たちはどのような行動を取るべきなのかが、マンガとして描かれています。
予備知識ゼロのままでいるのと、何らかの知識を持っているのとでは、精神的な余裕度も違ってくるでしょう。
マンガでわかりやすいので、地震発生後の現実を知るうえでも一読する価値があります。
【作品データ】
・原作:biki
・作画:よしづきくみち
・出版社:講談社
※マガポケにて、一部の話を試し読みできます
・刊行状況:既刊2巻(以下続刊)