GTO SHONAN 14DAYS(1) (少年マガジンコミックス)

AKIRAがグレートティーチャー!?『GTO』TVドラマ放送

GTO SHONAN 14DAYS(1) (少年マガジンコミックス) ■2012年7月3日(火)22:00~ フジテレビ系 放送開始
<キャスト>AKIRA、山本裕典、高知東生、滝沢沙織、八野聖人など

お馬鹿で下品で粗忽者――でも、生徒のためなら平気で命をかける。
それが『GTO』GREAT TEACHER ONIZUKA。

いわずと知れた藤沢とおるのヤンキーマンガ(講談社)だ。原作はシリーズ累計4500万部(少年マガジンにて2009年から掲載した『GTO-SHONAN 14DAYS-』も含む)を記録したベストセラーである。

その伝説の教師・鬼塚栄吉(元・伝説の暴走族)に、爽やかな好青年との印象深いEXILEのAKIRAが起用された。AKIRAには失礼だが、確かに不良っぽいイメージは出しやすい容姿をしているのかもしれない。けれど、ちょっとイケメンすぎやしないか? と思うのは、筆者だけだろうか。

ホームページ上で写真を見た感じでは、AKIRAには金髪も似合っている。ただ、1998年にドラマ化した際の反町隆史(鬼塚役)にも疑問があった。なぜいつも爽やか系を持ってくるのだろうか……。ストーリーが面白いので、いつの間にか反町の演じる鬼塚にも慣れていたものだが、AKIRAにも慣れてしまうといいけれど。

『ROOKIES』の佐藤隆太(河藤役)はまだ爽やかでもいいが、同じ熱血でも鬼塚はずいぶん趣が違う。マンガとしてはそれが面白いのだ。その色を壊して、ただ“今風”のドラマになってしまわないことを願う。

とはいえ、萌え系やユル系のマンガが流行る中、こうしてややイカツイ作品がドラマで戻ってくるのは嬉しい。筆者にとっては青春時代の「想い出の一冊」でもある。原作は青少年の教育上よくないと、よく大人が口にしていたものだが、ドラマは少々シリアスな作りになっているのも観ていて面白い。勝手な大人に幻滅している子供は現代にも多い。その不満が内にこもっていくことほど、怖いものもないだろう。

「教科書どおりのこと教えてりゃ満点なんすか?――そんなこと言ってっから学校がつまんなくなるんすよ」
「オレが先公だったら、ぜってーしねーぜ。てめーの教え子クズ呼ばわりするなんて、マネはよ」

鬼塚が口にする人生哲学は、シンプルで真っ直ぐ。だから誰の心にも響くのだろう。肩書きや学歴こそがすべてだと思っている世の中の人に見て欲しい。個性のとんがった型破りな作品だけど、だからこそ見つけられる答えがきっとある。

【関連URL】
・『GTO』関西放送KTV公式サイト
http://www.ktv.jp/gto/

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