野球に興味ある人もいれば、まったく興味ない人もいます。そんな興味がない人でも、一度は聞いたことのある言葉が甲子園球場です。さて、甲子園球場で何を連想しますか? 多くの人は、プロ野球の阪神タイガースもしくは高校野球と答えるでしょう。
甲子園球場は、内野が土で外野が天然芝。茶色と緑のコントラストが美しい球場です。その土と芝は、阪神園芸が管理しています。そこで働く青年を主人公にしたマンガが『あめつちのうた』です。本作は、朝倉宏景先生の同名小説を、オノハラ先生作画でコミカライズしました。
『あめつちのうた』無料話更新
第7−③話 雨降って大地は…みんなの気持ちを聞いて
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【あらすじの紹介】
阪神甲子園球場といえば、先にも紹介したようにプロ野球では阪神タイガースの公式戦、毎年春と夏には高校野球が開催される野球の聖地です。
突然の雨でこれ以上難しいと思われた試合で、グラウンド整備をしてきたのが阪神園芸。その様子から、ファンの間では「甲子園の神整備」と呼ばれています。
前置きが長くなりましたが、物語の舞台は阪神甲子園球場。元硬式野球部員で、卒業後は阪神園芸でグラウンドキーパー(球場整備)をしている雨宮大地が主人公です。
実は、高校時代は野球部に在籍していた大地。しかし、運動神経が絶望的になく、甲子園の土を選手として踏むことはありませんでした。
そんな彼は、自分とは正反対の弟や頑なな父への鬱屈を抱えたまま、高校卒業後は甲子園のグラウンド整備を手がける阪神園芸に入社します。
ところが、不器用なこともあっていつも失敗ばかり。広いグラウンドの中で、いつもうろたえる毎日です。
そんな大地が、友人・先輩・異性・家族と関わりながら、一人前のグラウンドキーパーとして成長していくさまを描いた物語です。
【見どころ】
作品の見どころは、主人公の大地が抱える家族との葛藤、高校時代のチームメートが抱えるジェンダーに関する問題、元甲子園優勝投手だった先輩の悩みなど、生まれながらの性質やままならない人間関係、夢に挫折する姿が色濃く描かれている点にあります。
それだけでなく、仕事に誠実さかつ情熱を持って取り組む姿がバランスよく描かれているので、時間を忘れて読み進められる作品です。
原作小説と一緒に読むことをおすすめします。
【作品データ】
・作画:オノハラ
・原作:朝倉宏景
・協力:阪神園芸
・出版社:講談社
※コミックDAYSにて読めます
・刊行状況:既刊1巻