もし、あなたが「働くとは何ですか?」と質問されたら、どのように答えますか?「生活のため」という人、もしくは「夢のため」と答える人もいらっしゃるでしょう。どれが正しい・間違っているというわけではなく、それぞれの答えがあります。
令和3年6月1日現在、日本にある企業等の数は約368万社。従業員全員が気持ちよく働けるよう配慮している企業がある一方、残念ながらパワハラや長時間労働などが横行するところ(いわゆるブラック企業)もあるのが現実です。そんなブラック企業と対峙する弁護士・労働者を描いた物語として、『さよならブラック企業~ヒーロー弁護士如月樹の本懐』を紹介します。本作は、『さよならブラック企業 働く人の最後の砦「退職代行」』の続編です。
物語の主人公は、前作に引き続き水城リコ。新米弁護士になったところで前作が終了して、本作では弁護士になって2年後が描かれています。
さよならブラック企業 ~ヒーロー弁護士 如月樹の本懐~1巻
を読んだ前作、さよならブラック企業 働く人の最後の砦「退職代行」の続編
前作でOLだった主人公も本作では司法試験に合格
労働問題専門事務所でイソ弁として活動している労働問題で苦しんでいる人は読んでみるべき pic.twitter.com/4CIXCRKap5
— gohan0002 (@gohan000211) February 14, 2024
物語は、アソシエイト弁護士として勤務する「きさらぎ法律事務所」からスタート。先輩弁護士の不知火から紹介されたのが、本作で主要人物となる如月樹です。今回の舞台となる弁護士事務所は、ハラスメント相談や労災・過労死訴訟などの労働問題を専門に扱います。
最大の魅力は、戦うことを選んだ労働者とそれを支えるリコ、保身に走る上司を追い詰める樹。それぞれのキャラクターがいきいきと描かれている点です。
普段の樹は、特撮オタクでリコに延々とその素晴らしさを語り続け、ドン引きさせています。しかし仕事のスイッチが入ると、徹底的に相手を理詰めで追い込む強さがあります。立場の弱くなりがちな人にとって、こういう弁護士がいたらかなり頼りになるでしょう。
外本ケンセイ先生の『さよならブラック企業〜ヒーロー弁護士 如月樹の本懐〜』の1巻が面白かったので既刊の『さよならブラック企業 働く人の最後の砦「退職代行」』の1〜5巻も買っちゃった!
これから読むけど楽しみー!!
ブラック経験そこそこあるから共感できることが詰まっているに違いないと期待 pic.twitter.com/J4EsimBZfH— ゆめ (@yumegumiidack) January 26, 2024
監修している弁護士のコラムも入っているので、労働問題で苦しんでいる人は、ぜひ読んでみてください。
【作品データ】
作者:外本ケンセイ
監修:竹内瑞穂(弁護士)
出版社:少年画報社
刊行状況:既刊1巻