『葬送のフリーレン』アニメ開始! 9月29日金曜ロードショー初回2時間スペシャル

小学館「週刊少年サンデー」にて大好評連載中の『葬送のフリーレン』(原作:山田鐘人、作画:アベツカサ)のアニメが、いよいよ放送されます。

スピンオフが花盛りの昨今。メインストーリーが終わった後、つまり後日譚が描かれることも少なくありません。この『葬送のフリーレン』は後日譚がメインストーリーとなった作品です。

作品は、勇者の一行が魔王を倒して凱旋帰国したところから話が始まります。目的を達成した4人は再会を誓って別々の道を歩むのですが、それが叶ったのは何と50年後!

下手な人間であれば、死んでいても不思議ではない年月です。再会の後、勇者のヒンメルが亡くなり、僧侶のハイターも弟子をフリーレンに託して亡くなります。エルフほどではないものの、長命なドワーフの戦士アイゼンは存命ながら、さすがに一線を退いています。

魔王を倒すため10年――1000年以上生きてきたフリーレンにとってはわずかな年月ですが――もの間、一緒に旅をしてきたヒンメル達を十分に理解できていなかったことを痛感したフリーレンは再び旅に出る、というのが物語の展開です。

基本的にはフリーレンとハイターの弟子である魔法使いのフェルン、そしてアイゼンの弟子である戦士シュタルクとの3人パーティーですが、他のメンバーが加わったり、バラバラに活動したりすることもあります。

また直近の連載では、魔法によってフリーレンが過去に飛ばされたことで、ヒンメル達との冒険が再開、と言うか半ばやり直す格好になっています。「引き伸ばし?」とは思わないようにしましょう。

本作の連載が始まったのは2020年。連載当初から話題になり、「このマンガがすごい!2021」のオトコ編2位を皮切りに、「全国書店員が選んだおすすめコミック2021」で2位、「マンガ大賞2021」で大賞受賞、「第25回手塚治虫文化賞」で新生賞受賞、「次にくるマンガ大賞2021」コミックス部門で3位などの評価を得ています。

そして待望のアニメ化です。基本的には深夜アニメなのですが、初回は9月29日金曜ロードショー枠で2時間スペシャル、以降は夜11時の「FRIDAY ANIME NIGHT」枠で2クールの放送予定です。もちろんABEMAプレミアムやdアニメストアなどでネット配信も行われます。アニメ公式サイト(https://frieren-anime.jp/)では、先行映像を始め、いろんな情報が公開されているので、ぜひご覧ください。

おせっかいな勇者ヒンメルが人助けを欠かさなかったこともあり、前回に魔王を倒す際には10年かかってしまいました。そして今回もいろんな寄り道や回り道をしているため、目的地である大陸の最北端まで何年かかるか予測ができません。

そこで気になるのが連載スピード。人気が高まったことから長期連載の体制に入っていく中で、それとともに休載の回数が増えています。『名探偵コナン』とともにサンデーの柱となる作品に成長しつつあるのですけれども、果たして最終回までに何年かかるのでしょうか。生きているうちに完結して欲しいなと切に願います。(9月27日の公式発表を受けて一部修正しました)

【作品データ】
原作:山田鐘人
作画:アベツカサ
連載:小学館「週刊少年サンデー」連載中
刊行状況:1~11巻発売中、以下続刊