山下智久、福原遥らが出演、ドラマ続編の可能性は?『正直不動産』

イギリスのことわざに「一生幸せでいたいなら正直でいること」がある。ひょんなことから嘘がつけなくなった不動産営業マンを描いた漫画が、小学館「ビッグコミック」で好評連載中の『正直不動産』(作者:大谷アキラ、原案:夏原武、脚本:水野光博)だ。

やり手の不動産営業マンである主人公の永瀬財地(ながせ さいち)は、はったりどころか嘘までついて営業成績を上げている。しかし本人はどこ吹く風で、むしろ抜群の営業成績を誇る始末だ。しかし、営業先のとある地鎮祭で祠を壊した呪い?から、嘘がつけなくなってしまう。そう“正直”な“不動産”営業マンになってしまう。

 

漫画では永瀬が嘘をついてしまいそうな場面になると、どこからともなく強い風が吹きつけて、永瀬の口から正直な気持ちがこぼれてしまう。その中には「お客様は金」とか「お客様の顔が福沢諭吉に見える」なんてセリフもあるくらいだ。ただしそこはやり手の営業マン。必死に言葉をつないで、客を懐柔する方向にもって行く。

そうした手練手管で永瀬の営業成績が上がるのは、「うーん」と思う面もあるものの、あまり突っ込むのはヤボだろう。むしろ、おとり広告や不正確な情報提供がなくならない不動産業界で「現実にもこんな営業マンがいたらなあ」と思ってしまうくらいだ。

本作は4月から6月までNHK「ドラマ10」枠で同名ドラマとして放送された。主演は山下智久さん。共演者として、福原遥さん、草刈正雄さん、高橋克典さん、倉科カナさんらが出演している。視聴率は一桁台に留まったものの、ドラマを見た人からの反響は大きく、通常の再放送以外に深夜にアンコール放送が行われ、NHKプラスの見逃し配信でも再生回数が大きく伸びたとのこと。またDVD発売もすんなり決定した。原作も十分あるため、続編を期待したいところだ。

直近の連載では、競争相手の不動産会社に勤めるライバル営業マンが支店長となり、あの手この手で業績アップを狙った攻勢をしかけてくる。対抗手段に詰まった永瀬が土下座をして窮地を切り抜ける場面もあるのだが、同じ手は何度も使えないはず。正直スタイルのままどこまで競っていけるのか見ものだ。

【作品データ】
作者:大谷アキラ、原案:夏原武、脚本:水野光博
連載:小学館「ビッグコミック」連載中
刊行状況:1~14巻(以下続刊)