ふたりの特別な関係性に思わず胸がキュンとする日常系コミック『はなにあらし』

「LGBTQ+」というワードが広まってきたように、人の性的指向はさまざま。その種類はたくさんあり、もはや当事者でも把握しきれないほどです。その中で、女性同性愛者をL(レズビアン)と呼びます。

マンガの世界では「ガールズラブ」もしくは「百合」と呼ばれるジャンル。その中でも将来「名作」と呼ばれそうな作品が、今回ご紹介する古鉢るか先生の『はなにあらし』です。本作は「サンデーうぇぶり」オリジナルとして、同サイトで連載されています。

物語の舞台は、つつじの宮女子高等学校。2年A組の仲良し5人グループである、藤宮千鳥、青葉なのは、れーちん、あすみ、くま子を中心に展開します。

この中で、主役(ヒロイン)となるのがフルネームで出ている、藤宮千鳥と青葉なのはの2人です。千鳥は小柄な優等生タイプ。一方のなのはは、ロングヘアーで人懐っこく運動が得意。一見正反対ながら、親友であり恋人として付き合っています。

本作の魅力は、みんながいる前で気づかれないようにイチャイチャしているところでしょう。ここまで139話を積み上げてきた中で、お互いに特別な感情を持っていることがうかがえるポイントがたくさん出ています。

また、本作は女の子同士の日常を描いた作品です。恋愛作品といえば、「急展開」や「重い展開」を楽しみにしている人も多いと思いますが、そうした展開が少ないのも特徴といえるでしょう。

実際、お互いの揺れ動く心情を丁寧に描きながら、二人の関係性が少しずつ変わっていく様子が描かれています。絵柄も可愛く、その絵とセリフだけで胸キュンできちゃう作品です。

ふたりの秘密ダイアリーを追っているような感じでしょうか。

作品は、先に紹介した「サンデーうぇぶり」でも読めますし、小学館のマンガアプリ「マンガワン」でもお読みいただけます。最新話が気になる人は、ぜひ読んでみてください。

【作品データ】
作者:古鉢るか
出版社:小学館
サンデーうぇぶりにて連載
刊行状況:既刊11巻